河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

世界史

2018年度入試の問題分析

法・経済・文芸・社会イノベーション学部のいずれも、大問が4題、各大問の解答個数は14問前後で、全体の解答数としては55問前後という構成はこの数年変化がない。解答形式が記述式中心であるのも例年どおりであった。客観式の問題が極めて少ないことも成城大学の世界史の傾向といえるが、2018年度入試においては、法・経済学部では語句選択が1~2問出題され、文芸・社会イノベーション学部では語句選択も出題されなかった。センター試験のような典型的な正誤判定問題は全学部を通じて出題されなかった。また2014年度以来、各学部とも40~100字の論述問題が1問出題される傾向が続いている。いずれの学部も難易度は標準レベルで、高校の教科書を丁寧に学習すれば高得点が期待できる。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本的な歴史用語を書き出して確実に覚えよう

成城大学の世界史は、文章中の空欄補充と文章中の下線に関する問題から構成され、ほぼすべての解答が記述形式である。極端に細かな知識が問われることはないが、歴史用語を正確に記憶し、それを書き出す力が求められる。つまり、語句選択であれば何とか解答可能な受験生も、その語句を解答用紙に書き出すとなると正解できない場合は多い。例えば2018年度の社会イノベーション学部の[I]では、後漢から南北朝時代の中国史が問われており、晋に侵入した遊牧民のうち、チベット系とされ、前秦を建国した民族名を記述させる問題が出題された。正解は「氐(てい)」であったが、受験生は一般に中国史に関する記述問題は苦手な傾向があり、それは東南アジア史やアフリカ史などでも同様である。受験生は中国の歴代王朝や西ヨーロッパやアメリカ合衆国へ学習が偏りがちであるから、東ヨーロッパはもちろん、文化史やラテンアメリカ史といった地域へも日常の学習を重ねること。

欧米の近現代史は念入りに

2017年度まで成城大学の世界史では近現代史の出題率がやや低下していたが、2018年度では全学部を通じて出題率がやや増加した。欧米の近現代史は多くの受験生が興味を持ちやすい分野でもあるため、熱心に学習している受験生は多い。そのため手を抜くと一気に得点差がついてしまい、ケアレスミスは致命的となる。例えば2018年度の法学部の「清朝が日本に台湾の割譲を認めた条約の名称を記せ。」のような問題(正解は下関条約)で解答ミスを重ねないよう、しっかりと重要な歴史的語句を書けるようにしておくこと。

論述問題はイメージトレーニングを日常学習に取り入れること

成城大学では全学部で40~100字程度の論述問題が課される。例えば2018年度の社会イノベーション学部の「科挙について100字以内で説明せよ。」のように、重要事項の説明がほとんどである。したがって、日常学習時に歴史的に大きな運動や事件、またテマ制や両税法のような内容を説明する文章に出合ったら、その場で目を閉じて心のなかで暗唱する癖をつけておくこと。すると、本番でそうした日常学習時にイメージトレーニングしておいた事柄が実際に出題されることは非常に多いと予想されるため、心強く受験に臨めるだろう。