河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

全学部統一のE方式、学部個別のA方式ともに国語は3題からなる。試験時間はE方式が75分、A方式が60分。このうち文学部のA方式のみ古典を範囲に含む点、記述問題が出題される点で異なる。ほかは範囲が現代文と国語総合(近代以降の文章)に限定され、解答はすべてマーク・シート方式である。いずれの方式、学部も問題文の分量が大きな特徴となっており、短いものでも4,000字程度、長いものは6,000字近くにも及ぶ。1題ごとの設問数は6~14問。設問は漢字、語句の意味、文学史といった知識問題と傍線部の内容説明、空欄補充、本文全体の趣旨判定などから構成される。問題文は評論と随筆からなり、内容は経済、科学、言語、教育、哲学など多岐にわたる。2017年度は文学部のA方式で2つの文章を組み合わせた問題が出され、E方式では大正期の文語文から出題された。こうした幅広い出題の在り方に対応する必要がある。全体的な難易度は標準レベルだが、語句の意味を答える問題に関しては受験生にはなじみの薄いと思われるものがあり、やや難しい。

2018年度入試対策・学習アドバイス

語彙(ごい)を増やす

2017年度は「やくたいもない」「累々」「上梓」「放縦」といった語句の意味を答えさせる問題が出題された。これらの語に関して(漠然とではなく)正確に説明することは多くの受験生にとって困難だと思われる。こうした問題に対応するには日頃から意識的に語彙(ごい)を増やす努力を積まなければならない。文章を読んでいて知らない語を見つけたら必ず国語辞典で調べるようにしよう。単に語と意味を機械的に対応させて暗記するだけでなく、その語を自分で用いることができるくらい理解していればさらによい。語彙(ごい)に関しては現代文の用語集で仕上げをしよう。用語集で語をひとつずつ覚えるのではなく、知識の漏れや誤りを防ぐためのチェックリストとして利用する。

多彩なテーマに対応する

成蹊大学の入試問題では、すでに評価が確立した作家(2017年度では尾崎一雄、中島敦)の文章がよく出題される。これらの著者の作品を読んでいればもちろん、名前と多少の背景を知っているだけでもかなり有利だろう。文学史の勉強をするときに著者名と作品名を覚えるだけでなく、国語便覧などを用いて具体的なイメージをつかんでおこう。「入試の問題分析」で触れた多彩なテーマにも対応する必要がある。現代文の用語集には多くの場合頻出テーマに関する解説がついているので、自分にとってなじみが薄いもの、苦手なものに関しては熟読して当該分野の初歩的な知識を身につけておこう。

読解力を鍛える

長い文章を読み通す力と、限られた時間のなかで手際よく問題を解く力の両立が求められる。問題演習をする際に、差し当たりは前者を優先させるほうがよい。文と文、段落と段落がどのように関係しているか、図式化しながら読んでみよう。また、傍線部だけでなく文全体として筆者が何を伝えようとしているのか、絶えず意識しながら読むようにしよう。スピードアップを図るのはこうした読み方に慣れてからでもよい。文学部をA方式で受験するのであれば、記述問題の対策もしなければならない。解答した後、自分の書いた答えが問いの要求を満たしているか、検討する習慣を身につけよう。