河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

世界史(TEAP利用型)

2018年度入試の問題分析

2,000字程度の資料文が提示され、大問が1題、設問が3問、小問は7問であり、2017年度の出題と比較して大きな変更点はなかった。

設問1では資料文中の下線部が指す内容や国名を選択する設問が5つ出題され、いずれも4択問題であった。設問2では、制限字数250~300字の論述問題が1問出題された、設問3では、指定語句が5つ、制限字数250~300字の論述問題が1問出題された。設問ごとに見てみると、設問1では下線部に関連する内容について出題された。正誤判定を求める問題は、2017年度が5問中2問であったのに対し、2018年度は5問中4問と増加した。また、出題内容は教科書を基準とした内容であったが、出題範囲が、第二次世界大戦後の欧米諸国が中心であったため、戦後史までの通史学習をしっかり終えている受験生とそうでない受験生とで、かなり差がついたと思われる。設問2では資料文の内容を十分に理解したうえで、「ヨーロッパ統合を加速させる要因と抑制する要因」を、制限字数250~300字以内で説明しなければならない問題であった。また、同様に設問3でも、資料文の内容を理解し、設問(2)で論じた内容を踏まえたうえで、「イギリスのヨーロッパ統合に対する立場とEU脱退に至った要因」について、制限字数250~300字以内で説明しなければならない問題であった。指定語句5つも、一般的な歴史用語ではなく、資料文を十分に理解していないと使用方法に困るような語句であったため、難問であった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

TEAP利用型の入試問題の特徴は、資(史)料中の下線部に関連する問題と、資料を使用した論述問題である。

前者は、教科書をベースにした知識が求められるため、できるだけ8~9割は正解したい。そのうえで、合否を左右するのが論述問題の出来である。教科書の内容を理解していることを前提に、資料文の内容を十分に理解したうえで、出題者の意図をくみ取って答案を仕上げていく必要がある。論述問題の対策をしているか否かで差がつく問題であるため、積極的に論述答案を作成する練習を積んでほしい。作成した答案が、設問要求に沿って書けているかどうか、史実の誤りを書いてしまっていないかなど、自分で判断することは難しいため、答案を作成したら世界史の先生に添削をしてもらうことを勧める。また、自分の作成した答案を読んでみて、その論述が何について書いているのか、タイトルをつけてみるとよいであろう。タイトルをつけた後に設問文をもう一度読み返してみて、タイトルとのずれがないか見てみよう。こうすることで、設問要求に沿っているか、あるいは要求から外れてしまっているかを判断できる。

TEAP利用型の入試問題の出題ジャンル(時期・地域)は、2015・2016年度は近世後半の西ヨーロッパ諸国、2017年度は近代のロシアとアジア、そして2018年度は戦後のヨーロッパ統合の歴史であった。時期としては、近世以降の内容に出題の軸が置かれているが、地域で見ると欧米諸国やアジア世界など幅広い出題となっているため、特定の時代や地域に偏ることなく、幅広い学習を心がけていこう。