河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B

2019年度入試の問題分析

理工学部では、数学Iから「数と式(必要条件・十分条件)」、数学Aから「整数(ガウス記号)」、数学IIから「対数不等式」、数学Bから「ベクトル(平面の法線ベクトル、内積、三角形の面積、球面と平面の交わり)」、数学IIIから「数列の極限」「微分・積分(接線、面積)」が出題された。入試問題としては標準レベルの問題が中心であるが、かなり難しい問題も出題される。また、理工学部は大問4題の出題で、解答形式は、すべてマーク式である。なお、試験時間は90分である。

2020年度入試対策・学習アドバイス

まずは基礎力の充実を

難易度は入試問題としては標準レベルの問題が中心であるが、かなり難しい問題も出題されることがある。難しい問題に対応するには、難問ばかり集めた問題集で、やたらと演習すればよいというものではない。まずは、教科書をしっかり学習し基礎力を充実させることが先決である(基本的な定理を証明させる問題が出題されることもある)。そのうえで、標準レベル問題集を活用して、問題演習を繰り返し行うことにより基本事項や公式の運用の仕方を定着しておく必要があるだろう。その後、総合的な問題集を用いて応用力をつけよう。

数学IIIの微分・積分は特に重視

年度によっては、数学IIIからの出題が1題の年度もあるが、直近の3年では2題出題されており、数学IIIの微分・積分は必ず出題されるので特に重視しておきたい。接線に関する問題や、面積、体積を求める典型的問題で、まずは演習を積み、発展的な問題にも取り組んでおこう。また、どのような関数でも素早く微分できたり、被積分関数がどのような関数でも積分できるように練習しておいてほしい。さらに、抽象的な関数についての問題なども出題されることがあるので、注意しておこう。また、図形問題や数列や整数問題もよく出題される。それらは、他分野との融合問題の形で出題されることも多いので、過去問で研究しておくことが大切である。

2次曲線、複素数平面も要注意

2019年度は出題されていないが、2次曲線(楕円・双曲線・放物線)や極方程式の問題も出題されることがあるから、苦手な人は必ず克服しておきたい。また、複素数平面からも出題されることもあるので、複素数の計算だけではなく図形への応用問題にも対応できようにしておきたい。

マーク式に慣れよう

計算が煩雑になるような問題も含まれていたり、解答形式がマーク式の問題であったりするため計算ミスは致命的となる。普段から工夫して計算することによって、正確に素早く計算するようにして、ミスを防ぐ練習をしておくことが大切である。例えば、式の値を求める問題での整式の除法の活用や、積分計算における6分の1公式の利用や因数分解の形のままで積分するなどである。ただし、これらは正しく用いないと意味がない。また、公式の誤用や、問題文を正しく把握しないで解いて条件不足でのミスなどは絶対に避けてほしい。日頃からきちんと問題文を読む癖をつけておくことが大切である。さらに、選択肢をマークする問題もあるのでマークミスには気をつけよう。なお、試験時間に対して問題量は適当なので落ち着いて取り組んでほしい。