河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

理科8題のうち4 題ある化学はいずれも4 問の小問からなる。2009年度までは4問のうち2問は選択式問題であったが、2010年度から選択式問題が減少し、ほとんどが語句、計算値、化学式、化学反応式、構造式などを記入する問題となっている。一部、応用力を要する問題も含まれているが、勝負所は基本標準~レベルの問題である。短文の小問集合形式の問題で分量もさほど多くはないので、化学だけで4題選択する場合、時間的な余裕はあるであろう。各大問は理論2 題、無機・理論(あるいは有機・理論)融合1題、有機1題で構成されている場合が多い。分野ごとの出題比率は、2017年度は理論約55%、有機約35%、無機約10%であった。この数値からもわかるように、理論分野の出題率が高く、計算問題の割合が大きい。また、難易度は2017年度入試は2016年度並みのレベルであった。

2018年度入試対策・学習アドバイス

全分野の基礎力を固めよう

全体として小問集合の形式で、全分野から基礎力を試す問題が幅広く出題されている。どの分野が出題されても対応できるように、教科書傍用問題集で十分なので、応用問題まで含めて、1冊きっちり仕上げて基礎力を固めておくことが最も大切である。

理論分野の計算問題が頻出

理論分野は、例年同様、幅広く出題されており、いろいろな試験日の出題を合わせるとほとんどの項目が出題されている。したがって、幅広い学習が必要となることはもちろんのこと、計算問題が多いので、十分に演習を行い、迅速かつ正確な計算力を身につける必要がある。高難度の問題も含まれているが、このような問題は正解できなくても合否に影響することはないと考えられ、あまり意識する必要はない。実際に差が出るのは基本~標準レベルの問題であるため、教科書傍用問題集にあるような典型的な問題をしっかりと解けるように学習してほしい。また、例年類似した内容の問題が出題されることがよくあるので、早めに過去問にあたって傾向をつかんでおいた方がよい。

無機の出題が多少増加

2017年度は無機化学の出題は2016年度よりは多少増加した。年度によっては、かなり幅広い範囲から出題されることもある。問題のレベルは基本的なものが多く、教科書レベルである。何が出題されても素早く対応できるように、教科書を中心に基本的な知識を幅広く固めよう。学校の定期考査の問題を解き直すのも有効な学習である。

有機は高分子分野が頻出

有機化学は反応の知識を試す問題と構造式決定の問題が必ず出題されている。レベルとしては、基本~標準的なものなので、しっかりと得点したい。教科書傍用問題集に載っている問題を解けるようにしておけば十分対応できる。また、2017年度は天然・合成高分子どちらも出題されている。一部応用力を要する問題もあるが、得点差が生まれる問題は標準レベルの問題である。したがって、まず教科書レベルの知識を身につけ、教科書傍用問題集で応用問題も含めて解いておくこと。例年、高分子は手薄な状態で試験を迎える受験生が多い(特に現役生)ので、しっかりとした学習計画を立て、試験本番までに入試標準レベルまでなら対応できるよう、十分な演習をしておこう。