河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

物理

2017年度入試の問題分析

以下、2017年度の前期日程試験の分析をする。試験時間は90分。物理4題、化学4題の合計8題のなかから4題選択して答える。第1問は小問集合形式で、力学・波動・電磁気・原子の全分野(気体を除く)から基礎~標準レベルの問題が3~4問出題された。第2問が力学、第3問が電気(一部力学分野との融合問題)、第4問が気体あるいは波動という組み合わせで出題された。対2016年度比で磁気分野からの出題が増加した。力学分野では、頻出テーマの「単振動」、「衝突」、「放物運動」を中心に出題され、さらに「万有引力」からの出題もあった。いずれも標準~やや難レベルなので、しっかり状況を把握しないと解けない。電磁気分野では、電気分野から、「直流抵抗回路」「電流の自由電子モデル」が出題され、磁気分野から、「磁場中の可動導体棒の単振動」を(磁場からの力+ばねの弾性力)の融合型に発展させた融合問題が出題された。確立した解法を身につけていないとしっかりとした答案が書けない。気体分野では、「気体の状態変化」が出題され、「等温変化」「定圧変化」「定積変化」を含む熱機関の効率の計算が出題された。波動分野では、光の干渉を利用した、気体の屈折率の測定実験が出題された。多くは「標準」問題であるが、このところやや難化現象が継続している。解答形式は、前期日程では一部空所補充式、グラフ選択式があるものの、問い形式が主である。

2018年度入試対策・学習アドバイス

偏りなく準備する

問題は広く全範囲から出される。第1問目は、小問集合の形式はしているが、個々の問題は中規模の問題となっていて、大問2~大問4で扱わない分野、テーマを補充する形で出されているので、カバーする範囲は広い。

長文問題に慣れておく

第2問以降の大問の文章が長いので、ポイントになる条件や、文字はしっかりチェックを入れて、各物理量の関係を整理しながら問題を解き進めていく必要があり、やや長めの問題をやり慣れている方が有利であろう。

標準レベルの問題を確実に解く

まず、標準レベルの典型問題を確実に解けるような力を身につけよう。一部長文で「やや難」レベルの問題も出題されるが、入試成功の秘訣は、「ほとんどの人が解ける問題を確実に解く」であることを肝に銘じよう。

各分野の重点ポイント

2016年度から原子分野が解禁になり、第1 問の小問集合では出題頻度がかなり高い。力学分野の中心はやはり単振動、衝突が中心となるであろう。波動分野は、干渉をテーマとした問題には精通しておきたい。電磁気分野は、電場・電位の概念、コンデンサー回路、電磁誘導などが頻出テーマであることに変わりはない。気体の分野は、状態変化をP-V図を通して表現する問題が多い。熱力学第一法則について確実な理解が必要である。原子分野は小問集合での出題が予想され、光電効果・コンプトン効果・半減期などの典型テーマの問題には精通しておきたい。問題を解くときは、まず、問題文を丁寧にじっくり読み解答までの流れを意識し、必要な法則や公式を頭で整理してから解答を書き始めるとよい。また、数値計算を含む問題では、文字式で答えを出し、最後に数値を代入する。入試準備として標準レベルの問題集を1冊、2回以上やるのがおすすめである。