河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学I・A

2018年度入試の問題分析

解答形式は、全問記述式で、問題数は全部で4題である。問題1~4がすべて必須で、選択問題はない。これらは、例年どおりで変わりなかった。 出題内容は、数学Iから、「数と式(因数分解、平方根の計算)」「2次関数(絶対値記号を含む2次関数のグラフ・方程式)」「図形と計量(余弦定理)」、数学Aから「確率(最短経路の確率)」「図形の性質(トレミーの定理)」であった。いずれも入試問題としては基本的~やや易レベルであり、教科書の例題レベルの問題も数多く含まれていて、高校での履修内容の基本理解を測るものとなっている。

2019年度入試対策・学習アドバイス

2次関数の問題ではグラフを活用

数学I・A分野の中心である2次関数の問題は頻出である。2次関数の問題を考える際に大切なことは、グラフの概形を描くことである。グラフの概形そのものを描かせる問題が出題されることもあるが、グラフは、最大・最小問題や2次方程式の解の配置に関する問題、2次方程式への応用、2次不等式への応用などの問題を考えるときにも利用される。すなわち視覚化して考えることがこれらの問題を考える際のポイントとなるので、しっかり描けるようにしておきたい。

幅広く基礎力をつけよう

2次関数以外では、数学I・Aの各分野から幅広く出題される。難易度は入試としては基本的なレベルが多いのでまず基礎力をしっかり身につけておくことが肝要である。教科書をよく読み、基本事項を正確に身につけて、教科書の練習問題、章末問題が確実に解けるようにしておこう。そのうえで、基本レベルの入試対策問題集を繰り返し演習して、典型問題が解けるようにしておこう。具体的には、センター試験対策の問題集などが最適である。基礎力をつける際に、基本的な定理の証明に取り組むことをお勧めする。数学は証明抜きでは語れないし、数学で困ったら定義に戻って考えることが大切なので、定義をしっかり押さえながらの学習をすることが大切である。定義を身につけるには、証明を自分自身で行うことが一番の近道である。また、図形問題も出題されることがあるので、三角形や四角形や円に関する基本事項はしっかり身につけておこう。また、空間図形の計量の対策もしておこう。

できれば数学IIも

出題範囲が数学I・Aのみなので、上述の対策をしておけば十分なのであるが、そのうえで、可能ならば、数学IIの「式と証明」「複素数と方程式」「三角関数」分野の学習をしておくことをお勧めする。整式の除法や2次方程式の解と係数の関係、因数定理、三角関数の加法定理・2倍角の公式などは数学Iの範囲の問題を解く際にも応用できるからである。特に、整式の除法は式の値を求める問題などに応用がきくのでマスターしておこう。

記述に注意

全問、記述式の解答形式なので、しっかりとした解答作成ができるようにしよう。例えば、確率の問題で式の羅列に終らないなど、採点者が見て何をどう考えているのかわかるような記述の仕方を、普段から行うようにしておこう。そのためには、自分が作成した解答を身近にいる先生にお願いして、添削してもらい、答案の不備がないかをチェックしておくとよいだろう。