河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

2018年度から、コア試験150点とプラス試験100点に分かれた。コア試験の問題内容と難易度は以下のとおり。大問3題が各2問に分かれている。[1-1] 弱塩基の電離平衡に関する基本問題。うち論述2問。[1-2] クロムミョウバンの反応と溶解度の問題。[2-1] 電気陰性度など周期律に関する基本問題。[2-2] アルミニウムの製錬に関する計算問題。誘導に乗っていければ解ける。[3-1] 芳香族炭化水素の異性体と合成高分子の計算問題。いずれも基本的であるが、後者は手薄な受験生が多いであろう。[3-2] 有機分野の化学反応式を6本書く。いずれも基本的であるが、書けない受験生も少なくなかったであろう。全体としては、以前に見られた考察問題もなく、2017年度同様に標準レベルであった。

プラス試験の問題内容と難易度は以下のとおり。大問3題が各2問に分かれている。[1-1] 原子の構造から無機物質まで、正誤問題6問だが、すべて理由を簡潔に論述する。[1-2] 気体の実験室的製法5つについて化学反応式を書き、性質を選ぶ。[2-1] ヘンリーの法則と炭酸の電離平衡の計算問題。典型的ではあるが、最後は煩雑な計算になるので、差がついたであろう。[2-2] 実在気体と理想気体に関する問題。うち典型的な論述が3問。[3-1] 芳香族化合物の構造決定。基本レベルである。[3-2] C5H12Oのアルコールの異性体と構造決定。基本レベルである。全体としては、[2-1]以外は基本問題で、コア試験との差もなく、また、以前に見られた考察問題もなかった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

理論分野への対策

以前は、実験や自然現象に関する考察力を問う問題が出題されていたが、ここ2年間は出なかったので、傾向が変わったと考えていいだろう。そうであれば、基本問題が多いので高得点も狙える。ただし、他大学に比べて論述問題の数が多いことは続いている。典型的な論点については、まとめて覚えておくとよい。なお、傾向が戻る可能性もあるので、一度は以前の過去問に目を通し、どんな問題か知っておけば驚くことはない。また、再び出たとしても配点の一部であるから、ほかの設問でしっかり得点すれば合格できる。

無機分野への対策

学習院大学ほど化学反応式を書かせる大学はあまりない。平易になったここ2年間でも、化学反応式の設問は多い。不得手な受験生が多いので、重要な化学反応式はさっと書けるようにしておきたい。それには手を動かして書くことである。無機分野の設問自体は基本知識が多いので、必ず得点できるようにしよう。

有機分野への対策

理論分野と比べると基本的な設問が多いので、ここでしっかり得点しておきたい。典型的な構造決定の解法をマスターすることが第一であるが、無機分野と同様に有機分野でも、化学反応式を何本も書く説問が出題されている。構造決定はできるけれど化学反応式は書けないという受験生は少なくない。双六のような反応のまとめで学習することは悪くないが、その一つずつの変化を化学反応式で書けるように取り組もう。ここでも手を動かして書くことが大事である。また、異性体を書き上げることが構造決定の学力の土台なので、よく練習しておこう。

天然有機物の出題頻度は低い。