河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

政治・経済

2017年度入試の問題分析

試験時間は文学部のみ90分、法・経済・国際社会科学部は60分。大問はいずれの学部も4題から構成されている。出題形式は、各学部ともほぼ同数のマーク式と記述式の設問からなり、分量は43〜50問である。論述式の設問は、2007年度を最後に出題されていない。マーク式の設問においては、選択肢からひとつ選ばせるものだけでなく、2つ選ばせるものや、すべて選ばせるものなどが含まれている。特にすべて選ばせる設問の場合、正答を過不足なくマークした場合に限り得点が認められるので、消去法は使えず、難度が高くなっている。出題テーマは政治分野と経済分野がほぼ半分ずつとなっており、設問の難易度は各学部とも教科書レベルの標準的なものが中心となっている。前述のように、マーク式の選択問題が比較的難しいほか、時事的な知識を要する設問も数問含まれている。しかし一部の私立大学に見られるような極端な難問は少なく、総じてセンター試験レベルの基礎的・標準的な事項について十分に理解している受験生であれば合格点を取れるものと考えられる。

2018年度入試対策・学習アドバイス

まずは基礎事項を固めよう

一部にやや難しい設問が含まれるとはいえ、多くの設問は教科書レベルのものであるので、まずはこれらに対応できる力をつけよう。そのためには、用語集や資料集を参照しつつ、教科書を徹底して精読するとよい。そのうえで、センター試験の過去問に取り組もう。ともすると私立大学の受験生は用語の暗記に終始する傾向があるが、学習院大学の政治・経済はマーク式の選択問題の難度が比較的高いので、正誤判定問題への対応力が合否を左右する。センター試験の本試・追試をそれぞれ5年分ほど徹底的につぶし、センター試験本番で確実に9割取れる力をつけよう。過去問の取り組み方としては、ただ解いて答え合わせをするのではなく、すべての選択肢を十分に吟味し、たっぷり時間をかけて正誤のポイントをすべて確認すること。こうした作業を重ねれば、それだけで合格点にかなり近づくことだろう。

実践力をつけるために

一部の私立大学受験生は時事問題に過敏になっているようだが、基礎事項も習得できずに時事問題を気にするのは本末転倒である。確かに学習院大学でも難しい時事問題の出題がないわけではない(例えば2016年度には「パナマ文書」「ボリス・ジョンソン」などが出題された)が、こうした知識を要する設問は全体のほんの一部にすぎず、それらの知識は合格点を取るために必要ではない。したがって特別な時事問題対策は必ずしも必要ないといえるが、強いていえば日々の新聞程度はざっとチェックしておこう。1〜3面くらいだけでも目を通す習慣をつければ、多くの生きた知識が獲得できるほか、基礎的な知識と理解についての確認と補強ができる。

あとは一問一答型の用語問題集を活用して掲載されている用語(2,000語ほど)を完全にものにし、記述問題へ備えよう。そのうえで学習院大学の過去問を5年分ほどつぶし、余力があれば私立大学向けの問題集を2〜3冊こなそう。これだけやっておけば、十分に合格点に達することができるだろう。