河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

日本史

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

2017年度の問題構成は、文学部がマーク式2題(設問30問)・記述式2題(設問20問)・論述式1題、法学部がマーク式2題(設問30問)と記述式3題(設問30問)で、経済学部はマーク式2題(設問30問)・記述式3題(設問30問)、国際社会科学部はマーク式2題(設問30問)・記述式3題(設問30問)で変化はなかった。出題される時代は例年どおりで、考古分野と戦後史は少なく、その他の時代が中心である。形式は空欄補充と下線部設問で構成され、史料問題は少なく、史料の出題は問題文に引用されるケースが多い。最大の特徴は、教科書的ではない特殊なテーマの問題文が多いことで、時代ごとに扱う大問は少ない。2017年度では古代〜戦後の教育、古代末〜中世の東北・アイヌ、古代〜戦後の史学・史書、明治〜戦後の労働運動といったメジャーなテーマのほか、古代〜幕末の天皇、原始〜古代の製塩、刺青の歴史、大江氏・中原氏の歴史などの問題文が見られた。また、かなり細かい用語を問う傾向も続いた。

2018年度入試対策・学習アドバイス

教科書の丸暗記では駄目だ

学習院大学の特徴である特殊テーマな問題文に対応することが、最も重要な対策になるだろう。だが、設問ひとつずつを取り上げると、それらのほとんどは教科書レベルのものである。だから、まず時代順に教科書レベルのマスターを最優先したいが、その際には教科書の丸暗記に終始しないようにしたい。具体的には同一テーマの内容を、教科書のページを超えながら頭のなかでつなげられるようにするなど、覚えた知識の応用力を育成すべきだろう。

丁寧な過去問演習を心がけよう

単純な空欄補充の設問に見えても、実は1つ目でなく2つ目の同じ空欄で正解が確定する設問や、空欄に入る語ではなくその語の関連事項を問う設問など、工夫された設問も織り込まれている。このような設問で早とちりして失点する受験生もいるようで、丁寧に設問にあたる習慣を身につけてほしい。記述式・論述式の問題でも、誤字などが多いようで、普段から正確な書き取りを心がけよう。文学部の論述問題は「○○について述べなさい」という単純な形式ではあるが、思いついた「○○」の一部だけを書いて、必要事項を満たさず点数を落とす受験生も多いようだ。「○○」の意味をよく考えて、まとめていく訓練をしたい。

過去問で傾向をつかめ

過去問には難問も散見されるが、それらは合否に関わることは少ないだろう。できない設問があるからといって固執しないように。また学習院大学では、学部を超えて、同じ用語もしくその関連知識が繰り返し出題されることが多い。例えば2017年度の文学部で問われた「寿永二年十月宣旨」は、2010年度の経済学部でも同じ語句が正解となっており、2011年度の経済学部ではその宣旨で支配を認められた東山道が問われ、2008年度の法学部では寿永の元号が問われた。また2017年度の国際社会科学部で問われた「ソテロ」は2014年度の文学部でも正解となっていた。だから、志望学部以外の学部の過去問にもあたっておきたい。文学部の論述問題のテーマも、学習院大学で出題される記述式・選択式の大問のテーマと重なるものが多いので、過去問の大問のテーマに注意しておこう。