河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物

2018年度入試の問題分析

記述式または選択式で、2018年度は理学部コア試験(文学部プラス試験も同問)では6題(大問数は3題)34問、理学部プラス試験では6題(大問数は3題)20問であった。2017年度は6題(大問数は3題)40問、2016年度は7題(大問数は3題)37問であったから、コア試験については小問数はほとんど変わりがない。なお、2017年度に出題されなかった描図問題(2016年度はアルコール発酵の実験)は、プラス試験で4問(酵素のグラフ2問、細胞小器官、両生類の尾芽胚)が出題された。分量は試験時間に対してほぼ適正であるが、特にプラス試験では記述問題や論述問題、計算問題、描図問題が多く出題されるので、手際よくこなさなければならない。

2018年度はコア試験では、遺伝子(DNAの構造、遺伝情報の発現、遺伝暗号、生物工学、ゲノム)、代謝(呼吸の過程)、生体物質(生元素、タンパク質)、細胞(細胞小器官、細胞分画法)、植物の環境応答(光受容体)、体内環境の維持(血液)、進化(人類の進化)、プラス試験では遺伝子(遺伝子の本体、DNAの複製)、生体物質(ペプチド、タンパク質)、代謝(酵素)、動物の環境応答(神経の興奮)、細胞(細胞小器官)、動物の発生(両生類の発生)の分野から出題された。2017年度は、遺伝子(一遺伝子一酵素説、遺伝暗号、遺伝子組み換え)、代謝(呼吸の過程)、生体物質(タンパク質、酵素、筋収縮)、動物の環境応答(神経の興奮)、細胞(細胞膜、原形質流動、細胞骨格、ミクロメーター、細胞の組成)、植物の環境応答(植物ホルモン)、進化・系統(植物の分類、進化説、動物の分類、分子進化)、生殖(染色体地図)の分野から出題されている。例年高校生物の各分野からほぼ偏りなく出題されているが、遺伝子、代謝の分野がやや偏重されている。

難易度は、入試の標準的なレベルの問いであるが、やや高度な問いもある。

2019年度入試対策・学習アドバイス

教科書の知識をしっかり身につけよう

高校生物の知識が各分野からほぼ偏りなく出題されるので、まんべんなく知識を確認しておく必要がある。教科書を逸脱するような知識が出題されることはまれなので、十分な時間を割いて高校教科書を繰り返し熟読しておくとよい。また教科書傍用問題集を解きながら知識確認するとさらに効果的である。教科書の知識を完成した受験生は、生物図表などを用いて教科書を逸脱する知識を増やしてもよいが、基礎知識を繰り返し確認する方が結果がよいだろう。

標準レベルの入試問題集で問題演習しよう

すべて入試の標準レベルの出題であるから、あまり難しい国公立大学理系用の問題集で演習する必要はないが、記述問題や論述問題、計算問題が含まれているので、その対策として標準レベルの入試問題集を丁寧に演習することをおすすめする。学校用問題集も手元にあれば役に立つ。1冊の問題集の全分野を通して短い期間で演習し、誤った問いや不安のある問いを再度演習するとよい。余力があれば、2冊目、3冊目…と進めてもよい。過去問の練習も過去3年分ほどやっておきたい。また、描図問題は他大学の過去問なども参考にするとよい。