河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

桜美林大学の国語問題は、2012年以降、現代文のみの大問3つの出題になっている。2015年度は3題ともに随筆に近い評論文で字数もほぼ3,000字程度と統一されたが、2016年度は随筆に近い 評論文(長田弘、中島らも) 2題、社会的な評論文(岩井克人) 1題となり、字数は2,000〜2,500字程度で短くなった。2017年度は、社会教育論(橋爪大三郎)、小説(火野葦平)、科学哲学(村上陽一郎)で、字数は4,000字、2,500字、3,000字程度とやや長くなった。小説が出たのは新傾向で、評論文も随筆的なものではない本格的なもので、全体にやや難化した。設問形式は、漢字問題、傍線部の意味・理由説明、本文内容説明、空所補充などだが、2016年度に出題された文学史は2017年度には出題されなかった。解答はすべてマークシート方式。漢字は例年、全体で10問程度の出題があり、漢字重視の傾向が強いが2017年度はやや減少した。しかし、文章中の言葉の意味や慣用句を問う問題も目立ち、空所補充でも四字熟語や漢語などを入れる設問が多いことに変わりはない。大学側の意図として、日本語の基礎的な語彙(ごい)力、理解力を問うことに重点を置いていることがうかがわれる。

2018年度入試対策・学習アドバイス

辞書を使って言葉を調べよう

漢字・四字熟語・慣用句など言葉の意味を問う問題が多く、2017年度は「一朝一夕」「九十九折り」の意味問題が出題されたので、この対策をしっかりしておきたい。そのためには、単に漢字の読み書きを覚えるだけでは十分ではない。問題集を演習するときや、新聞を読んだときなどに、文章中の言葉や選択肢の文に使われている言葉、漢字の意味がわかっているかどうかを必ずチェックする。何となくわかっているつもりのものは、その言葉や漢字の理解が曖昧になっている証拠で、正確にはわかっていない。そういうときには、必ず国語辞典や漢和辞典を引き、その言葉や漢字の意味を学んでいこう(漢字の意味は国語辞典には載っていないので漢和辞典を引く)。漢字問題はすべてマークシート方式なので、同音異義語やその漢字を使った熟語をどれだけ多く知っているかで差がつく。漢和辞典を利用して、漢字一字一字の意味を正確に理解し、覚えた漢字を使った熟語にはどのようなものがあるかも調べ、ノートにまとめていこう。

漢字の理解力が読解力になる

日本語評論文の注目すべきキーワードの多くは、漢字2文字の漢語でつくられていることが多く、漢字の正確な意味理解が、実は文章読解力の向上にもつながる。具体的にはセンター試験対策の問題集などを利用して演習をするとよいが、ただ単に設問を解くだけではなく、文章全体の構造を理解する学習をしていこう。そのためには、まず、筆者がその文章で何についてどのように述べようとしているか(テーマ)を、冒頭の数段落で捉えよう。次に、それに関わる重要箇所に線を引き、そのキーワード、キーセンテンスをノートに書き出してみる。そのキーになる言葉は漢語であることが多いので、その漢語の対義語、類義語を理解していると(概念≒抽象←→具体など)、文章中の対比や言い換え構造が理解しやすくなる。漢字理解に基づいて文章を図式化してみよう。文章全体の構造が明確に意識できるようになると、評論文の型が身につき、読解速度も確実にアップする。