河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2018年度入試の問題分析

桜美林大学の国語問題は、現代文のみの大問3つの出題になっている。2015年度は3題ともに随筆に近い評論文で、字数もほぼ3,000字程度と統一されたが、2016年度以降に変化があり、随筆に近い評論文2題と社会的な評論文(岩井克人) 1題、字数は2,000~2,500字程度で短くなり、2017年度は、社会教育論(橋爪大三郎)、小説(火野葦平)、科学哲学(村上陽一郎)で、字数は4,000字、2,500字、3,000字程度とやや長くなり難化した。2018年度では小説はなくなり、時事的な評論文2題(2,500~3,000字程度)と戦後文学の梅崎春生の随筆1題(2,000字程度)が出題され、やや易化した。設問形式は、漢字問題、傍線部の意味・理由説明、本文内容説明、空所補充などだが、2016年度に出題された文学史が、2018年度で再び出題された。解答はすべてマーク式。漢字は例年、全体で10問程度の出題があり、漢字重視の傾向が強い。文章中の言葉の意味や慣用句を問う問題も目立ち、空所補充でも四字熟語や漢語などを入れる設問もある。日本語の基礎的な語彙(ごい)力、理解力を問うことに重点を置いていることがうかがわれる。

2019年度入試対策・学習アドバイス

辞書を使って言葉を調べよう

漢字・四字熟語・慣用句など言葉の意味を問う問題が多く、2017年度には「一朝一夕」「九十九折り」の意味問題が出題されたので、こうした対策をまずしっかりしておきたい。そのためには、単に漢字の読み書きを覚えるだけでは十分ではない。問題集を演習するときや、新聞を読んだときなどに、文章中の言葉や選択肢の文に使われている言葉、漢字の意味がわかっているかどうかを必ずチェックする。何となくわかっているつもりのものは、その言葉や漢字の理解が曖昧になっている証拠で、正確にはわかっていない。そういうときには、必ず国語辞典や漢和辞典を引き、その言葉や漢字の意味を学んでいこう(漢字の意味は国語辞典には載っていないので漢和辞典を引く)。漢字問題はすべてマーク式なので、同音異義語やその漢字を使った熟語を、どれだけ多く知っているかで差がつく。漢和辞典を利用して、漢字一字一字の意味を正確に理解し、覚えた漢字を使った熟語には、どのようなものがあるかも調べ、ノートにまとめていこう。

漢字の理解力が読解力になる

日本語評論文の注目すべきキーワードの多くは、漢字2 文字の漢語でつくられていることが多く、漢字の正確な意味理解が、実は文章読解力の向上にもつながる。具体的な学習法としては、センター試験対策の問題集などを利用して演習をするとよいのだが、ただ単に設問を解くだけではなく、文章全体の構造を理解する学習をしていこう。そのためには、まず、筆者が何についてどのように述べようとしているか(テーマ)を、冒頭の数段落で捉えよう。次に、それに関わる重要箇所にチェックを入れ、そのキーワード、キーセンテンスをノートに書き出してみる。キーになる言葉は漢語であることが多いので、その漢語の対義語、類義語を理解していると(「合理主義」≒「客観」←→「主観」≒「感覚」などのように)、文章中の対比や言い換え構造が理解しやすくなる。このような漢語理解に基づいて文章を図式化してみると、文章全体の構造がより明確に意識でき、評論文理解の型が身につき、読解速度も確実にアップするはずだ。