河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文(全学統一入試(前期))

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

長文の評論読解問題と漢字、四字熟語、慣用句などを問う大問2 題が出題される。評論文の字数は、2013年度に5,800字となりそれまでの4,000字前後から急増したが、2015〜2018年度は4,000〜4,500字程度となっている。出題文の内容は2015年度の自分史を語りアイデンティティを確立するという哲学的な内容で難化し、2016年度は「わからない」ことを他者に問う橋本治の評論で易化したが、2017年度はブラジルの日系移民の言語意識を述べた細川周平の評論でやや難化した。2018年度は松浦寿輝の東京大学退官記念講演「波打ち際に生きる――研究と創作のはざまで」で、比喩がやや難しいが講演なので文章としてはわかりやすい内容だった。ここ数年、隔年で難度が上下する傾向にある。設問は、空欄補充、傍線部の意味・理由説明、文中語の意味説明、内容一致などだが、2016年度には「表現上の効果」を問う問題も出されている。脱落文補充や整序問題もあり、大問二では1,000字ほどの文章の空欄に単語を埋める問題もあるので、文章の流れを把握する力が、亜細亜大学の現代文では求められている。設問の難易度は標準。解答はマークシート方式。

2019年度入試対策・学習アドバイス

長文の評論文を図式化してみよう

例年、長文の評論文が出題されるので、長い文章をしっかりと読む訓練が必要だ。そのためには、日頃から興味のある分野や志望する学部に関連する内容の、新書や新聞記事などを読み、長い文章に慣れておこう。しかし、ただ漫然と長い文章を読むだけでは効果はない。何について、どのように述べている文章なのかを意識しながら、重要箇所に線を引き、線を引いた箇所をノートに書き出して、それを対比・言い換え・因果の関係で図式化してみよう。ノートに図式を描いてみることを繰り返すことで、文章構造や文の流れのイメージが次第に頭に定着して、その図式を当てはめていくことで、長めの評論文にも対応できるようになる。

文の流れを意識して要約を書こう

評論文を図式化したら、それに基づいて要約文を書いてみよう。文章全体の流れが明確になるように、キーセンテンスとキーセンテンスの間に適切な接続語を入れ、論理関係を明確にして、要約文を完成させよう。長文を速く読むためには、重要箇所だけに注目して文章の中心の流れを読み取る力が必要だが、図式化と要約文を書く練習を繰り返すことで、文章の主要な流れを把握する力を養うことができ、それによって速読もできるようになる。

漢和辞典を使おう

大問二では漢字や四字熟語などの語彙(ごい)力を問う問題は30問ほどあるので、しっかりと対策をしたい。紛らわしい漢字・故事成語・四字熟語・ことわざなどを、国語便覧や漢字問題集などを使って覚えていこう。さらに、文章のなかで使われる漢語、熟語などを、漢字一文字一文字に分解して、その意味を漢和辞典で調べ、用例とともにノートに書き出していこう。漢字一文字が示す基本的な意味をしっかりと理解できれば、その漢字が用いられたほかの漢語や四字熟語の意味も類推できるようになり、難解な漢字が多用される評論文の意味も理解しやすくなるので、頑張って学んでほしい。