河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

1月31日の入試について分析する。2017年度の出題範囲は『化学基礎』・『化学』からの出題となっている。入試問題も単元の著しい偏りはなく、バランスよく出題されていて、内容は文部科学省検定教科書を基準にして作成されており、範囲の逸脱や難問・奇問などもない、極めてオーソドックスな問題である。難易度は基本~標準で、高校化学の理解度・定着度が判定でき、入試問題として適当である。

問題の構成は、大問数5題である。大問1は全分野の小問集合8問で構成され、大きい順に3個の選択肢を並べる6択問題となっており、基本~標準問題であった。大問2~5はテーマ別の大問構成で、理論化学の割合が多く、配点比の約40%を占めている。理論化学の配点比率が高いことを考慮して、しっかりと準備したい。

2017年度は気体の問題が小問連続で4問あったので、今後もこの形式の出題には気をつけたい。無機化学は小問と計算問題とを絡めて大問で出題されているが配点比はさほど高くはない。しかし、無機化学は学習すると必ず得点源になるので十分対策をし、マスターしておきたい。有機化学の分野では、脂肪族・芳香族が中心で、大問1題分は最低限出ている。高分子化学の出題もされており、近年は出題率も上がっていて、現役生が手薄なところなので早めに準備しておきたい。例年どおり、難問はないが、対策を立て、十分な準備をしておかないと合格点は確保できない。

2018年度入試対策・学習アドバイス

1.化学の基礎:周期表を第4周期まで書けるようにしておき、電子配置も書けるようにして周期律を確認しておくこと。無機化学の知識も問われているので教科書をよく読んで知識を整理し、演習して定着させておくこと。

2.化学量などの計算問題:化学反応式を利用した物質量計算、濃度計算、電気化学計算、結晶構造・密度計算、電離平衡計算、pH計算、溶解度計算、熱化学計算などの種々多様な計算問題が出題されている。特に難問はないので、標準的な計算問題を多く含む問題集を1冊きちんとできるまで繰り返そう。計算式に単位を含めて書くことが有効なので、計算する前に単位が合っているかどうかチェックしてから計算を実行することを心がけてほしい。単位を式に入れて解説している問題集を選んで繰り返し学習したい。

3.化学反応の理論(中和反応、酸化還元反応、化学平衡):中和滴定や電離平衡計算、pH計算まで、標準的な問題を多く解いてマスターしておこう。また、理想気体の状態方程式の問題、気相平衡の問題・電気化学の標準問題も頻出で、演習してマスターしておきたい。

4.有機化学:有機化合物は官能基を中心に反応や化学的性質をしっかりとまとめておくこと。芳香族化合物などは反応のフローチャートをつくって、試薬・反応条件・反応物と生成物を整理して覚えるとよい。

最後に過去問題集を演習・研究することは、極めて有効な対策となる。過去問を、2年分くらい自分が受けない日程や学部の問題も含めてやっておくとよい。千葉工業大学は、問題のつくり方がよく似ているので、早めに2年分くらい解いて傾向をつかみ、学習指針とするのがよいだろう。答え合わせだけをするのではなく、復習をする際に、1問1問丁寧に出題者の意図を考えながら取り組みマスターしていくと、より一層効果的である。

入試日によって出題内容や形式、問題数が異なるので、前述した以外の幅広い分野についても勉強に取り組んでほしい。