河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

いずれの日程も大問3題が出題される。そのうち1題は漢字の書き取り、2題は文章読解問題である。問題数は漢字が10問、文章読解問題がそれぞれ7~9問。試験時間は60分で、解答はすべてマークシート方式。総解答数は例年32~34であったが、2018年度のA日程(2月2日)では30に減った。文章読解問題では語句の意味が問われるほか、空欄補充、脱文挿入、傍線部の説明、内容一致などが出題される。文章の長さは3,500字前後~5,000字前後まで多少幅がある。内容は芸術、技術、科学、心理、社会などをめぐる本格的な評論が目立つ。また分野にかかわらず哲学的な議論を展開するものが多い(2017年度はハイデガーの技術論を扱う山田正行「テクノロジーと国家の行方」、2018年度は桑子敏雄『風景のなかの環境哲学』など)。テーマとしては「言語」が頻出である。2018年度はすべての日程で言語論が出題された。問題そのものの難易度は標準程度だが、文章が比較的難解であり、時間的余裕もあまりないため苦戦する受験生が多いと思われる。

2019年度入試対策・学習アドバイス

漢字・語彙(ごい)を学ぶ

左記のように、大問1題が漢字にあてられており、漢字の比重は非常に高い。レベルは標準的なので、ここで取りこぼさないようにしたい。入試用の漢字問題集などで早めに対策をしておこう。字の形と読みだけでなく意味を理解し、同じ読み方をする漢字と区別することが重要になる。問題集に掲載されている具体的な用例に即して覚えよう。その際、知らなかった表現や正確に理解していなかった語は、必ず国語辞典や漢和辞典で調べる。そうすることによって語彙(ごい)力も同時に身につく。

テーマに関する知識を習得する

出題される文章は比較的難解なものが多いので、まったく予備知識のない状態で臨むと問題文を読むだけでもかなり苦労するだろう。頻出のテーマ(上記の「言語」など)についてある程度のことを知っておけば、文章の理解が進みやすくなる。時間に余裕があれば過去の問題を調べ、出題された文章の著者が書いた本を読んでみよう。また、現代文の用語集(キーワード集)は様々なテーマに関する解説を含んでいるので、参照して基本的な考え方を知っておくとよい。

文章を正確に読む

問題に取り組む前に、どんな文章であれ正確に読むことを心がけよう。接続詞に着目し、対比や言い換えに注意し、重要な箇所に線を引く、という多くの受験生が行っている作業は有効だが、それだけで満足してはならない。文章は筆者の主張を伝えるために構成されている。個々の箇所に関しては、文章全体のなかでどのような役割を果たしているのか、という点から理解するべきだ。要約でも図式化でも構わないので、ひとつの文章を全体的にまとめ、要旨をつかむ練習をしてみよう。

問題集で演習を重ねる

問題演習には、選択肢問題中心で標準レベルの問題集を用いる。選択肢のなかからひとつに絞ることが困難な場合でも、フィーリングに頼ることは避け、文中から根拠を探すようにしよう。時間がかかってもよい。答え合わせをする際、自分が答えを導いた手順をたどり、間違えた場合にはどこに問題があったのか明確にし、修正することが重要だ。こうした作業を繰り返すことが何よりも読解力の向上に役立つ。