河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学I・A

2018年度入試の問題分析

数学Iから「数と式(絶対値記号を含む式の計算)」「2次関数(係数が媒介変数で表された2次方程式の解の配置)」「図形と計量(余弦定理)」「データの分析(中央値)」が、数学Aから「場合の数・確率(立方体の色塗り)」「図形の性質(角の二等分線の性質)」「整数の性質(不定方程式の整数解)」が出題された。いずれも教科書の練習、演習、章末問題程度から入試問題としては標準レベルまでの難易度の問題であり、いわゆる難問はない。問題数は、大問4題であり、第1問が4問の小問集合である。また、解答方式はすべてマークシート方式である。問題数・解答形式については、例年どおりで変わりはなかった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本事項のマスターを完全に

高校で学んだことの基礎を十分に理解し、数学的考え方を身につけているかを問うことが出題方針であると思われる。まさにその方針どおりの出題で、数学Iおよび数学Aの各分野からまんべんなく出題され、しかも基本的な内容を問う問題が多い。したがって、まず、教科書の基本事項の理解を徹底しておくことが大切である。そのうえで、教科書の練習問題や章末問題で演習して基本事項の定着を図っておきたい。さらに、教科書傍用問題集などで演習を繰り返し行うことによって、その理解の定着を完全にしていこう。特に、2次関数は頻出である。また、空間図形の計量なども出題されることがあるので、空間把握が苦手な人は注意しておこう。空間の問題はいかに図形を正しく捉えるかが重要なので、空間図形の問題を考える際には、自分で図を描いて考えるようにしてほしい。

誘導形式に慣れておこう

全問マークシート方式の解答形式で、しかも誘導形式になっている問題もあるので、流れに沿って解答していけばよい。そのための練習としては、センター試験の対策問題集を活用するのが最適である。しっかり練習して誘導形式の問題に慣れておくことが大切である。また、小問集合は基本問題ばかりなので、ここでの失点は痛い。ケアレスミスなどをしないようにして完答をめざしたい。また、試験時間は60分と長くないので計算を正確・迅速に行うようにしておきたい。日頃から計算ミスをしないように注意する練習をしておくことが大切である。そのためには、問題を解く際、どこにどの問題の計算をしたのかがわかるように計算過程を書いて、計算の見直しができるようにするべきであろう。

できれば数学II・Bも

出題範囲が数学I・Aのみなので、数学Iの2次関数以外の分野のうち「数と式」と「三角比」および数学Aの各分野についても基本事項や公式などをしっかりマスターし、典型的な問題集で繰り返し演習しておこう。そのうえで、もし可能ならば、数学II・B範囲の「式と証明」「複素数と方程式」「ベクトル」分野の学習をしておくことをお勧めする。整式の除法や解と係数の関係、因数定理などは数学Iの範囲の問題を解く際にも応用できるからである。特に、整式の除法は式の値を求める問題などに応用がきく。また、ベクトルは図形問題を考える際、有効なことが多い(例えば、内積の応用としての中線定理を利用できる問題が出題されたこともある)のでマスターしておくとよい。