河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

2018年度入試の問題分析

薬学部(1月30日)は大問6題が各小問5問で、すべてマークシート方式である。(1)原子の構造や周期律など、物質の構造の小問集合。(2)化学量、濃度、溶解度の計算と基礎法則の知識。(3)三態変化に関する小問集。100℃の水が水蒸気になるときの体積変化が計算できれば、ほかは基本的である。(4)窒素化合物に関する基本知識の小問集合。(5)糖類に関する知識問題。フラノースとピラノースやαとβの安定性など、手薄な受験生が多かったであろう。(6)ペプチドとタンパク質に関する知識問題。全体として、ほぼすべてが基本問題であるが、天然有機物が手薄だと大きく遅れをとったであろう。基礎学力があれば高得点が可能である。

薬学部(1月31日)は大問6題が各小問5問で、すべてマークシート方式である、(1)金属に関する知識問題。熱および電気伝道度の序列やチタンは手薄な受験生が多かったであろう。(2)量的関係と中和の計算問題と、電池に関する知識問題。いずれも基本的である。(3)結晶の分類と結晶格子の計算問題。Mgが六方最密構造であることが問われた。(4)ハロゲン、金属イオンの反応、ソルベー法に関する知識問題。(5)アミノ酸の知識や計算の小問集合。リシンとグルタミン酸からなるジペプチドの数とトリペプチドの決定が問われ、差がついたと思われる。(6)合成高分子に関する知識問題。全体として、2018年度の1月30日試験よりも、また、2017年度の1月31日試験よりも、平均点が低いと思われる。

理学部化学科(1月30日)は大問9題、設問総数45問で2017年度より増えた。すべてマークシート方式である。(1)原子の構造と周期律に関する小問集合。(2)化学量に関する基本的な計算問題。(3)中和滴定に関する基本問題。(4)コロイドに関する知識問題。細かい知識も問われている。(5)緩衝液に関する知識および計算問題。(6)結晶の分類と性質に関する知識問題。(7)熱化学の計算および知識の基本問題。(8)炭化水素に関する知識の基本問題。(9)官能基に関する知識の基本問題。全体として例年並みである。

理学部(1月31日)は大問10題、設問総数40問、すべてマークシート方式である。(1)溶液の濃度に関する計算問題。難しくはないが煩雑で差がついたであろう。(2)原子の構造に関する基本問題。(3)金属イオンの系統分離に関する典型問題。(4)結晶の分類と性質に関する知識問題。(5)結合エネルギーの基本的な計算問題。(6)電気分解の基本的な計算問題。(7)N2O4の解離平衡に関する典型的な問題。(8)アルケンの分子式決定と異性体の数の基本問題。(9)カルボン酸の基本的な知識問題。(10)アニリンの合成と反応に関する基本的な知識問題。(1)を除けば基本的であり、2017年度より平易になった。時間配分で差がついたであろう。

2019年度入試対策・学習アドバイス

薬学部への対策

基本的な問題が多いので、基本知識をしっかり固めることで合格点が取れるが、高得点を取るためには教科書をよく読んで知識を増やし、手薄な分野をつくらないことである。

理学部化学科への対策

いずれの日程も基本知識を固めることで高得点が取れる。1月31日の試験はときどき思考力を要する問題が出るが、難問はないので、標準レベルの問題集を1冊仕上げておけばよい。両日とも、苦手分野・手薄な分野をつくらないことが大切である。過去問に取り組むことで時間配分の練習もしておこう。