河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文

2017年度入試の問題分析

例年大問2題が出題される。解答時間は60分。設問数は1題につき10問前後であることが多い。2017年度は問題一が9問、問題二が8問で、2016年よりそれぞれ1問ずつ少なくなった。すべてマークシート方式の客観問題である。漢字、語句、文学史などの知識問題のほか空欄補充、傍線部の内容説明といった読解問題からなる設問形式は例年と変わらず、問題一が評論、問題二が随筆から出題される点も同じだった。2016年度の問題一は4,000字を超える長文だったが、2017年度は3,000字程度と少し短くなった。内容は言語をめぐる評論で、このテーマになじみのない受験生は多少戸惑ったかもしれない。問題二は幸田文に関する随筆であり、2016年度の谷崎潤一郎論に続いて作家をめぐる文章からの出題となった。難易度は問題一、問題二とも標準レベルといえる。なお、出題範囲は近代以降の文章に限定されているが、文学史に関しては近代より前の時代から出されることもしばしばあるので注意しなければならない。2017年度も古典文学の知識がなければ解けない問題が見られた。

2018年度入試対策・学習アドバイス

漢字・知識の習得に重点を置く

漢字は非常に重視されており、2017年度は全解答数39のうち実に20を漢字の読み書きが占めた。この傾向は今後も変わらないと思われる。ここで取りこぼさないよう十分な準備をすべきだろう。なるべく早い時期から入試向けの漢字問題集に取り組むことを勧める。複数のものに手を出すよりは1冊を繰り返し解いたほうがよい。問題集には必ず具体的な用例が掲載されているので、その漢字を用いる語句や類似した漢字の使い分けなどを含めて覚えるようにするとより効果的である。その際、意味のわからない語や知らなかった表現は必ず国語辞典や漢和辞典で調べるようにしよう。そうすることによって語彙(ごい)力も同時に身につく。前述の「2017年度入試の問題分析」で述べたように、文学史は出題範囲が近代に限定されていない。古文の知識も含めてまとめておく必要がある。また、近代以降の作家に関しては、名前と年代を覚えるだけでなく、国語便覧などを通じて作風の大まかなイメージを掴んでおくとよい。

テーマについて学ぶ

頻出のテーマについてあらかじめ知っておくと、問題文をスムーズに読み進めることができる。跡見学園女子大学の入試問題は文化や芸術に関する文章から出題されることが多いので、現代文の用語集を参照してこれらの分野に関する概念や基本的な考え方を知っておくとよいだろう。時間があれば関連する書籍(入門書や新書本など)を読むとさらに有効である。

本文を整理しながら読む

年によっては4,000字以上の長文が出題されることもあるので、文脈を見失わずに全体を読み通す力が求められる。問題集を用いるのであれば、長い文章を含んでおり、選択肢問題中心で標準レベルのものに取り組むとよい。解答・解説が充実しているものを選ぶこと。センター試験の過去問も有用である。問題を解くことと並行して、文章の内容を段落ごとにまとめ、図式化してみよう。解説と照らし合わせれば自分の整理が正確であったか確かめられるはずだ。こうした地道な作業の繰り返しによって確実な読解力を身につけよう。