河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

問題の全体像

2017年度も医学部以外の学部については、今までと同様に全体的に基本問題が中心で、すべての範囲がまんべんなく出題された。すべてにわたり、化学の基本的な知識を正確に知っているかが多く問われている。

また、2017年度より入試をスタートさせた医学部は、解答方法がマークシート式であるのは共通であるが、問題の難易度は、ほかの学部とは異なり、かなりレベルの高い問題が出題された。

2018年度入試対策・学習アドバイス

理論分野の傾向と対策

傾向といっても特定の頻出分野があるわけではなく、どの分野にも不得意分野をつくらないことに努力してもらいたい。また計算過程やそれに伴う記述箇所は皆無で答えのみを問われるので、不用意な計算ミスなどは日頃の受験勉強において注意しておくことが大切である。特に医学部に関しては、問題をしっかり読み題意を素早く読み取り、解答に入ることが求められる。強いて分野を挙げるとすると、物質の変化と平衡を中心に「熱化学」「濃度の計算」「酸化還元」「中和滴定」「原子の構造」「原子の結びつき」「電池・電気分解」など。特に「原子の構造」については、電子配置、価電子数を、そして、「原子の結びつき」では、イオン化エネルギー、電子親和力および電気陰性度についてまとめておこう。さらに「濃度の計算」はよく出題されているので、そこは完璧にしておきたい。

教科書傍用の問題集の例題や塾のテキストの例題などを確実にものにしておくこと。医学部受験生は特に、問題を解くにあたっては、式を立てた後、必ず自力で計算をして答えまでしっかり出すことを日常の学習のなかで習慣化して、計算力のアップを常日頃から心がけてもらいたい。

有機分野の傾向と対策

医学部以外の学部では、広い範囲にわたり、例年どおり基本的な問題が出題された。理論分野同様、すべてにわたり不得意分野がある人は早めに対処した方がよいだろう。1題1題が様々な分野からの単独小問なので、基礎さえ固めれば十分に高得点が望める。なお、医学部では、初見の内容に驚く問題も出題されている。特に注意したい分野は、油脂、炭化水素(アルカン・アルケン・アルキン)、アルコールの種別および酸化反応、フェノールの合成からサリチル酸の合成、それにつなげてサリチル酸からアセチルサリチル酸の合成およびサリチル酸メチルの合成まで。そして、アニリンの合成からジアゾ化、カップリング反応まで。さらにエーテル抽出、これらは完全に理解しておきたい。また、異性体の数を正確に答えられるようにしておこう。医学部では、アミノ、タンパク、糖もしっかりまとめ、知識を入れておこう。

基本的な有機化合物の名前や構造式などをカードなどにまとめ、いつでも見られるようにしておこう。また、どうしても覚えにくいものについては、紙とペンを用意して何回も書いて覚えておきたい。全範囲について基本事項の理解ができたと思ったら、次にマークシート式用の問題集を使い何回も繰り返し確認していこう。医学部受験生は、さらにレベルが高い他大学のマークシート式の問題を時間内に解答する練習を積んでおこう。

無機分野の傾向と対策

入試で有名な分野ばかりの出題である。どこから出題されてもよいように、対策としては有機分野同様に「ハロゲン」「陽イオンの系統分離」「気体の製法」など、無機化合物の性質と利用についてをカードにまとめ、いつでも見られるようにしよう。また、実験操作方法についてもまとめておくとよいだろう。