河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B(医学部)

2018年度入試の問題分析

2017年度入試が医学部の初めての入試であり、出題形式は、大問4題で第1問が小問集合、残り3題が大問で、解答形式はすべてマークシート方式であった。2018年度もそれは変わりなかった。なお、試験時間は80分である。出題内容は、数学Aから「場合の数・確率(同じものを含む円順列)」「図形の性質(三角形の五心)」が、数学IIから「図形と方程式(媒介変数を含む直線の通過領域)」「複素数と方程式(3次方程式が整数解を持つ条件)」が、数学Bから「ベクトル(内分点、円、位置ベクトル)」「数列(隣接2項間漸化式、Σ計算)」が、数学IIIから「複素数平面(複素数平面上での直線の方程式、複素数の大きさ)」「微分・積分(接線、極大・極小、置換積分、回転体の体積)」が出題された。数学Iからの出題はなかった。問題のレベルは入試問題としては標準レベルの問題が多いが基本的な問題も出題されている。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基本をしっかり

医学部だからといって、なにも難しい問題をやればよいというものではないという出題である。つまり、基本が大切で教科書の内容がきちんと身についていれば、十分対応できる内容である。したがって、教科書で、数学I・A・II・B・IIIの全分野について、基本事項の内容を正しく理解して、しっかり基礎力をつけておくことがまずは肝要である。その際、公式の運用などは誤用しないように正確に身につけることが大切である。そのうえで、標準的な問題集で演習をしっかり行っておけば、対策としては十分であろう。

微分・積分、確率、数列は大切

出題傾向は、まだ2年分の傾向しかわからないが、微分・積分分野や確率、数列は出題されやすいと思われる。実際、微分・積分は2年連続して出題されている。したがって、微分・積分は、極限、どのような被積分関数であっても積分できるような計算力、面積や体積を求めることなどを中心に学習しておこう。また、確率は、2018年度は出題されていないが、一般に医学部の入試では頻出の分野なので注意しておこう。確率漸化式や確率の最大・最小問題などを含めて様々なタイプの問題をこなしておきたい。ほかの分野では、数学Aの「整数の性質」や数学Bの「数列」などにも注意しておきたい。2017・2018年度と続けて「数列」は出題されており、特に、2017年度は複素 数平面との融合問題という形で出題されていたことを付記しておく。

計算力が必要

問題の難易度は前述のとおり標準レベルの問題が中心で、典型問題や頻出タイプの問題が多く、いわゆる難問・奇問などはない。つまり、解法の方針が立たないような問題はないのでその点は安心して試験に臨んでほしい。また、少々面倒な計算でも正確に最後まで粘り強く計算できる計算力をつけておくことが大切である。そうすると、かなりの高得点が得られ合格への道が近づくと思われる。

計算ミスに注意

解答形式が、マークシート方式なので計算ミスは致命的となる。普段から、工夫して計算することによって計算を簡略化してミスを防ぐことを考え、最後まで正確に解く練習をして、本番で慌てることがないようにしておくことが大切である。