河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

現代文(学業特待入試)

2017年度入試の問題分析

大問2題。設問数は7~8個。すべてマークシート方式。読解問題は、空欄補充と傍線部に関する読解、そして本文全体の内容を問うもの。知識問題は、漢字書き取りのみ。出題文は、動物行動学者によるエッセイ風の文章と、心理学者による言語に関する文章。制限時間60分での解答は十分可能。難易度は、標準。

2018年度入試対策・学習アドバイス

語彙(ごい)力を積み上げていこう

漢字問題は、センター試験と同一形式のものが出題される。センター試験の過去問題中の漢字問題などを活用して実践的な練習を十分に積むこと。そもそも文章が読み取れないのは、その内容が自分にとって苦手だからというのもあるかもしれないが、その文章に出てくる言葉の意味の理解が不十分であることも無視できない。漢字練習では、書き取りおよび読み取りと同時に、その語の意味を例文とともに理解するようにしよう。

読解問題は、選択肢だけを見て答えを決めないように

選択型読解問題が苦手な受験生には、本文を一読した後、フィーリングのみを頼りに選択肢に飛びついたり、傍線部の直前直後に答えがあると勝手に決めつけて答えを決め、結果的に誤答してしまうといった傾向がある。答えは本文のなかにあるが、本文だけ見ても正答は導き出せない。設問趣旨と傍線部を分析にこだわった本文へのアプローチを心がけよう。

空欄補充は、空欄前後の意味内容のつながりを強く意識しよう

空欄にあたる箇所は、本文の全体構造にとって重要な部分であることが少なくない。空欄前後に根拠を見つけ選択肢を検討するという作業を徹底しよう。また、語句補充の問題では、選択肢に四字熟語や慣用句、さらにはカタカナ語が用いられている場合が多い。幅広い語彙(ごい)力の拡充を常に心がけておくこと。

問題演習は、解いた後の点検作業が最も重要

過去問あるいは問題集による読解トレーニングは有効である。だが、ただ解いて得点を確認して満足するのではなく、自分の答えの導き方を再現するなどの作業をして、解説に示されている解答手順と比較するように。そうすることで、自分の読解作業において、足りている部分と不足部分両方が明確になる。「結果」と同時に「経過」の点検を重視した復習作業が、得点力の安定につながることを忘れずに。

いかなる文章にも対応できる柔軟な読解力を身につけよう

入試の現代文においては、本文および設問の構造を正確かつ速やかに把握し思考する力が求められる。よく出題される評論文では、難解な用語が容赦なく用いられているため読みにくさを強く感じるだろうし、小説文でも、会話が多く話の筋がつかみにくいこともあるだろう。だが、逆にそうした読みづらい文章を使って、好き嫌いやジャンルの多様さに振り回されない柔軟な読みの力を身につけることをめざそう。具体的には、問題集、過去問などで取り組んだ文章を復習時に活用する。はじめは論旨の展開を正確に頭のなかで再現することを重視しながら読み進め、慣れてきたら本試験を意識して速く読む練習を毎日続ける。問題演習と並行させて、ぜひ実践しよう。