河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学(医学部)

2017年度入試の問題分析

医学部は大問5題の総マーク数26。

出題テーマは、

[1]理論、無機、有機それぞれの分野からの基本的な総合問題

[2]電離平衝

[3]熱化学、異性体、分子の極性

[4]無機総合問題

[5]芳香族、化合物の性質

難易度は、理論の分野に時間を要する問題が少しあるものの、全体的に標準的で、受験生の学力を測るのに適した良問が多い。注意すべき点は、解答時間に余裕がないことであろう。

2018年度入試対策・学習アドバイス

理論分野について

大学入試においての頻出分野について、解答時間を常に意識しながらの学習が望まれる。

基本事項の徹底的な理解とともに、計算力に磨きをかけ、短い時間で正解を導き出せるようになるまで徹底的に演習をしてほしい。特に「気体」「結晶」「化学平衡」の分野については、問題集などを使い、数多くの問題にあたっておこう。さらに注意をしておく分野としては「中和滴定」「酸化・還元」「電気化学」「熱化学」が挙げられる。これらの分野については過去問を使い、標準的なレベルの問題まではしっかり解答できるようにしておくことが望まれる。必ず計算は紙に書いて、自力で答えを出すところまでやろう。

無機分野について

気体製法、Na2CO3、H2SO4、HNO3、NH3やアルミニウム、カルシウム化合物、ハロゲンと金属イオンの系統分離などの頻出分野はカードなどにまとめ、細切れの時間などを有効に使い、完全な知識としてほしい。化学反応式などは、必ず書いて覚えていこう。

また、過去問から無機の分野を抜き出し、それをノートに貼り、いつでも何回でも繰り返し学習できるようにしておくとさらに効果的である。過去問から無機の問題を抜き出す際に、出題される頻出分野も確認できるのでかなり有効な学習法だと思う。

有機分野について

油脂、アルコール、フェノールの合成、サリチル酸の合成、アセチルサリチル酸とサリチル酸メチルの合成、アニリンの合成およびジアゾ化、カップリング反応などは、しっかり知識として定着させてもらいたい。

また、異性体の数やエステルの構造決定などは、問題集などを使い、演習しておくことが望まれる。それに医学部の性質上、天然高分子化合物のアミノ酸とタンパク質および糖に関してはしっかり基本知識を身につけておこう。それぞれの化合物の性質や検出反応「ビウレット反応」「キサントプロテイン反応」「ニンヒドリン反応」などは、その反応を示す化合物はどんなものか、また反応を示す際にはどんな変化が見られるのかなど、基本的な知識を完璧にしておきたい。

全体について

例年のとおり、全範囲で基本〜標準までの良問が並ぶ。しっかり受験勉強してきた学生がほしいという獨協医科大学の意志の表れで、それにかなった出題だ。努力した分だけしっかり得点できる問題なので、最後までしっかり頑張ってほしい。ただし、解答時間に余裕がないので、そこだけは本当に注意してほしい。