河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学III・B(医学部)

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2018年度入試の問題分析

数学Aから「確率(球とカードの取り出し、確率の最大・最小)」「図形の性質(三角形の内接円の半径)」「整数の性質(不定方程式の整数解)」、数学Bから「数列(隣接2項間漸化式)」「ベクトル(内分点、内積、位置ベクトル)」、数学IIIから「関数と極限(無限級数)」「微分・積分(関数列、定積分で表わされた関数、回転体の体積)」「複素数平面(偏角、極形式)」が出題された。入試問題としては標準レベルの問題中心の出題であるがやや難しい問題も含まれる。出題形式は、大問5題であり、解答形式は、すべてマーク式である。また、試験時間は70分である。これらは例年どおりで変化はなかった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

基礎力をまずは確実につけよう

出題内容は、オーソドックスであり、難易度のレベルは入試問題としては標準レベルの問題が多いが、やや難しい問題も出題されることがある。したがって、対策としては、まず教科書をしっかり学習し基礎力を充実させることが必要である。そのうえで、標準レベルの問題集などを活用して、典型的な問題演習を繰り返し行うことにより基本事項や公式の運用の仕方を定着しておこう。その後、思考力を要する問題や応用問題を演習しておきたい。

数学IIIは特に重視

極限、微分・積分は必ず出題されるので重視しておきたい。数列・関数の極限の問題、接線に関する問題や極値を求める問題や微分法の方程式への応用、定積分を含む関数についての問題、曲線の長さなどである。また、面積・体積(斜回転体の体積が出題された年度もある)などの求積問題もよく出題されるので、十分演習を積んでおきたい。ただ、求積問題については典型的な問題が多いので標準的な問題集で演習すれば十分対応できるであろう。

2018年度は、本格的な新課程入試になって初めて「複素数平面」から出題された。これまでも、数列と複素数との融合問題などのかたちで複素数平面の知識を活用した方がよい問題が出題されていたが、これからは「複素数平面」より本格的な問題が出題されることが予想されるから対策をしておきたい。

定義をしっかり

定義に基づいて計算しなければならないような問題が出題されることがある。そのような問題には、解き方のパターンを覚えるといった学習方法では太刀打ちできない。数学の学習において一番大切なのは、定義をしっかりと身につけることである。そのことを肝に銘じて学習するようにしてほしい。

計算ミスなく誘導に乗ろう

解答形式が、全問マーク式であることおよび試験時間に対して量が多いので、計算ミスは致命的となる。それに、計算自体がやや大変な問題が多いので、普段から、工夫して計算することによって計算を簡略化したりしてミスを防ぐことを考えよう。例えば、式の値を求める問題での整式の除法の活用や、積分計算における6分の1公式の利用などである。ただし、これらは、正しく用いないと意味がない。正しく用いられるように練習しておこう。また、積分計算において6分の1公式の誤用 だとか、問題文を正しく把握しないで解いて条件不足でミスするといったことは絶対に避けてほしい。日頃からきちんと問題文を読む習慣をつけておくことが何よりも大切である。