河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

生物(医学部)

2017年度入試の問題分析

全問マーク式で、2017年度は5題31問(解答番号は計36)であった。2016年度は5題29問(解答番号は計39)、2015年度は5題29問(解答番号は計38)であったから、小問数はほとんど変わりがなく、解いた手応えもここ数年でほとんど変わっていない。

分量は試験時間に対して妥当である。

2017年度は、細胞(細胞骨格)、遺伝子(遺伝情報の発現、遺伝暗号)、発生(ウニの発生、両生類の発生、発生と分子、発生と遺伝子、ホメオティック遺伝子、ABCモデル)、動物の環境応答(動物の行動、ミツバチのダンス)、個体群(密度効果、生存曲線)の分野から出題された。2016年度は、動物の環境応答(受容器)、代謝(酵素、呼吸)、遺伝子(遺伝情報の発現、一遺伝子一酵素説)、植物の環境応答(屈性、光受容体、植物ホルモン)、進化(進化説、生物の歴史、ヒトの進化、進化の証拠)、2015年度は、動物の環境応答(神経系)、遺伝子(遺伝情報の発現、遺伝子組み換え技術)、体内環境の維持(肝臓、窒素の排出、血糖量調節、体温調節、血液循環)、代謝(呼吸、アルコール発酵)、植生(遷移、バイオーム)の分野から出題されている。例年高校生物の各分野からほぼ偏りなく出題されているが、生物基礎では体内環境の維持、生物(4単位)では動物の環境応答がやや偏重される。

難易度は、入試の標準的なレベルの問いであるが、若干思考力を必要とする問いもある。また、計算問題も手際よくこなさなければならない。

2018年度入試対策・学習アドバイス

教科書の知識をしっかり身につけよう

高校生物の知識が各分野から偏りなく出題されることが多いので、まんべんなく知識を確認しておく必要がある。教科書を逸脱するような知識が出題されることはまれなので、十分な時間を割いて高校教科書を繰り返し熟読しておくとよい。教科書の知識を完成した受験生は、さらに生物図表を用いて教科書を逸脱する知識を増やす方向に進んでもよいが、基礎知識を繰り返し確認して盤石にするべきであろう。

標準レベルの入試問題集で問題演習しよう

すべて入試の標準レベルの出題であるから、あまり難しい国公立理系用の問題集で演習する必要はない。標準レベルの入試問題集を丁寧に演習する方が、知識の確認にも役立つのでおすすめできる。学校用問題集も手元にあれば役に立つ。1冊の問題集の全分野を通して短い期間で演習し、誤った問いや不安のある問いを再度演習するとよい。余力があれば、2冊目、3冊目…と進めてもよい。医学部の受験生は一般に10年分近くの過去問を解いていることが多いので、過去問も手に入る範囲で多く解いておくべきである。

遺伝の計算を十分に練習しよう

遺伝の問題に解答時間を空費すると、結果的にほかの問いに費やす時間が不足することもあるので、遺伝の計算は不安がなくなるまで繰り返し練習しておかなければならない。ただし、特殊な遺伝様式は新教育課程の範囲外となるので、一遺伝子雑種、二遺伝子雑種(独立)、連鎖と組み換え、伴性遺伝などの基本的なパターンのみを練習すればよい。

マークシートに慣れよう

マークシートの塗りつぶしに時間がかかると、問題を解く時間がなくなる可能性もあるので、一度練習しておくとよい。