河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

※前年度入試の学習アドバイスです。今年度情報は9月下旬より順次更新いたします。

2017年度入試の問題分析

試験時間は60分で大問4題であった。薬学部・歯学部では「化学基礎」と「化学」からの出題で、問題1 は化学基礎の小問集合で、教科書レベルの基本的な問題が出題された。問題2では酸と塩基(中和滴定)、および酸化還元(CODの測定)が出題された。標準的だが、十分な理解と計算力が必要なため、ここで差がついたはずである。問題3ではアンモニアの電離平衡が出題された。典型的だが、その分計算ミスは許されない。問題4では有機化学の構造決定が出題された。問題文を的確に読み取る必要があるため、差がついたはずである。なお、2017年度は、例年出題されている無機化学からの出題はなかった。一方、看護福祉学部・心理科学部・リハビリテーション科学部は「化学基礎」のみの出題で、問題1と問題4はそれぞれ薬学部・歯学部入試の問題1・問題2と共通であった。問題2では化学結合が出題された。教科書レベルの基本的な知識を問う問題であった。問題3では酸と塩基、化学反応式と量的関係および濃度計算が出題された。正確な計算力が必要であるため、差がついたはずである。

2018年度入試対策・学習アドバイス

例年、理論、有機、無機の分野からまんべんなく、教科書レベルの非常に基本的な問題から標準的だが読解力や計算力を要する問題までバランスよく出題されている。ただし、全体的には理論分野の計算問題がやや多い。

知識問題の対策

合格点を確保するためには、問題1で出題されるような基本的な知識問題で確実に得点することが大切である。具体的には、教科書を熟読し要点を完全に理解し、練習問題や章末問題を使って知識を定着させていく。要するに、教科書を完全にマスターすることである。

計算問題の対策

教科書の練習問題や章末問題は完全に解けるように、繰り返し練習する。さらに、基本から標準レベルの問題集で練習を積むのがよい。典型的な問題に対する計算の方法を完全にマスターする。また、頻出なのは「化学基礎」では物質量、化学反応式と量的関係、濃度計算、酸と塩基のpH計算や中和の量的関係、酸化還元反応であり、「化学」では化学平衡、電離平衡である。これらはできるだけ練習を多めに積んだほうがよい。なお、入試本番での計算ミスを防ぐためにも、普段から電卓は使わずに手計算で練習するべきである。

有機化学の対策

例年、「化学」の分野では有機化学は1題出題されている。これも、ほかの分野と同様に教科書を中心とした対策でよいが、化合物の性質を理解するのはもちろん、基本的な分子式を見たらその異性体を正確に書き出せるようにしておきたい。そして、問題集などで構造を決定する練習をできる限り積んで読解力をつけておきたい。

試験時間への対策

計算問題も多めであることから、入試本番では時間に余裕はないと思われる。だから、合格点を確保するには要領が必要になる。自分が解きやすい問題を先に取り組み、解きにくい問題は後回しにするなどして解答順序を工夫すべきである。具体的には、過去問題を演習しながら解答順序(作戦)も考えていく。自分にとって解きやすい問題と解きにくい問題を見極めながら演習していくとよい。