河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

化学

2018年度入試の問題分析

大問4題で問題1は選択肢形式、残り3題は記述式であり、試験時間60分である。薬学部・歯学部は「化学基礎」と「化学」からの出題である。問題1は化学基礎の小問集合で、基本的な問題が出題された。問題2は無機化学で塩素に関する総合問題が出題された。知識問題と計算問題で、総合的な学力が必要である。なお、別日程では酸化還元反応が出題され、典型的な知識問題と計算問題であった。問題3では電気分解が出題された。計算問題が多いために時間もかかり、差がついたはずである。別日程では化学平衡などが出題され、気体の計算も必要であり、これも差がついたはずである。問題4では有機化学が出題された。化合物の性質に関する基本的な知識問題が中心だが、化学反応式なども問われ、正確な知識が必要である。一方、看護福祉・心理科・リハビリテーション科学部は「化学基礎」のみの出題で、問題1・2はそれぞれ薬学部・歯学部入試の問題1・2とほぼ共通であった(一部改題あり)。問題3では物質量、濃度および酸と塩基に関する計算問題が出題された。基本的だが問題数が多く時間もかかり、差がついたはずである。問題4では酸化還元反応が出題された。ヨウ素に関する酸化還元滴定であり、慣れていないと難しく感じたはずである。なお、別日程では酸と塩基が出題され、典型的な知識問題と計算問題であった。

2019年度入試対策・学習アドバイス

例年、理論、有機、無機の分野からまんべんなく、教科書レベルの基本的な知識を問うものから標準的だが読解力 や計算力を要する問題までバランスよく出題されている。

知識問題の対策

合格点を確保するためには、問題1のような基本的な知識問題で確実に得点することが近道である。具体的には、教 科書を熟読して常に「なぜそうなるのか」を考えながら反応の仕組みや原理を十分に理解したうえで要点を身につけていく。そして、練習問題や章末問題を使って知識を定着させいくのがよい。

計算問題の対策

例年、「化学基礎」の物質量と濃度、酸と塩基、酸化還元反応、「化学」では化学平衡、電離平衡から計算問題が出題 され、基本的だが問題数も多い。典型的な問題に対する計算の方法を身につけるために、教科書の練習問題や章末問題を確実に解けるように繰り返し練習する。さらに、基本から標準レベルの問題集で練習を積み、問題文に対する読解力と計算力を磨いていくとよい。

有機化学の対策

例年、「化学」の分野では有機化学が1題出題されている。化合物の性質に関する知識問題が多いため、ほかの分野と同様に教科書を中心とした対策がよい。また、異性体に関する問題にも対応できるように、頻出の分子式を見たら構造式を正確に書き出す練習も積んでおきたい。さらに、問題集などで構造を決定する練習を積んで問題文に対する読解力を磨いておくとよい。

試験時間の対策

計算問題も多めであるため、入試本番では時間に余裕はないと思われる。そのため、合格点を確保するには要領が 必要になる。自分が解きやすい問題を先に取り組み、解きにくい問題は後回しにするという解答順序を見極める眼を養いたい。これには、過去問題を利用し、演習しながら作戦も考えていくのが効果的である。