河合塾講師が分析する大学別・教科別学習アドバイス。昨年度入試の分析や今年度入試の対策・学習アドバイスを掲載しています。

数学II・B

2018年度入試の問題分析

大問は3題で1題目は小問集合である。2017年度から記述式になった問題1は、2次関数、2次方程式、2次不等式、絶対値を含む不等式、三角比からの出題が多く、2018年度もそのとおりの出題だった。これまでほとんど出題のなかった場合の数が両方の試験日で出題されたのが目新しいが、どの問題も基本的で受験生なら必ず経験のある問題ばかりであった。1月30日の問題2は指数関数の最大最小問題だった。2次関数に帰着する誘導があり、解きやすかった。問題3は放物線と2本の接線が囲む面積の問題で、接点の座標が無理数になるが、こちらも典型的だった。1月31日の問題2は2017年度に引き続き三角関数と対数関数の最大最小問題だったが、こちらも2次関数に帰着する誘導があり、解きやすかった。問題3は2つの放物線と直線が囲む面積の問題だった。面積の公式が使えない形で、文字を含む計算になり、やや計算量が多いので、ここは差がつく問題になっただろう。2016年度入試からそれ以前に比べて難度が下がったが、2018年度はさらに難度が下がったので、これまで以上にミスが許されない問題になったといえるだろう。

2019年度入試対策・学習アドバイス

問題1の小問集合の出題内容は2次関数のグラフや最大最小、2次方程式、2次不等式、絶対値を含む不等式、三角比が必ずといっていいほど、出題されているので、過去の問題を参考にしてしっかり準備をしておこう。以前はよくあった、煩雑な無理数の計算などは影を潜めているので、ここは確実に得点できるようにしておきたい。問題2と問題3の記述式の問題において、必ず出題されるのは微分積分である。パラメーターを含む積分の出題が多く、例年、計算量も少なくない。パラメーターの範囲による場合分けが必要になることが多いが、おおむねそこには誘導がついているので、それに乗って答えられるようにしたい。極端な難問の出題はなく、ひらめきを必要とする分野ではないので、過去の問題を参考にして、しっかり準備をすることで、こ こを確実な得点源にしておきたい。残りの1問は、三角関数、指数関数・対数関数、図形と方程式、数列あたりからの出題になる。三角関数、指数関数・対数関数は公式を自由に使いこなせるように、しっかりと計算練習を積んでもらいたい。典型的な問題の練習をしておけば、十分合格点は得られる。図形と方程式も過去の出題を見ると、軌跡と領域の典型問題を押さえておけば十分であろう。数列は漸化式の出題頻度が高いようであり、文章題や連立漸化式など、やや程度の高い出題も見られる。漸化式を苦手にする受験生は多いので、ここは受験参考書などでしっかり準備をしておこう。数列だけに限らず、各問題ともしっかりと誘導がなされるので、見た目のボリューム感に惑わされることなく、流れに乗って順番に解き進めていけるようにしよう。また、記述式とはいえ、答えのみを記入する形式なので、部分点は期待できず、計算ミスをすると命取りになる。2016年度からは解きやすい問題が多くなったので、一層その傾向が強まったことを肝に銘じて準備してほしい。60分という試験時間を考えると分量は少なくないので、過去の問題を十分に活用して、日頃から「速く」「正確に」解くことを意識して、実戦感覚を養っておこう。