河合塾グループ ゴートゥースクール・ドット・コム。ゼミ・研究室の特徴、取り組み、特色などを掲載しています。

ゼミ研究室

都市教養学部 経営学系
経営学コース・経済学コース 荒戸ゼミ(分野:マクロ経済学)

「経済」という視点を通じて社会を見つめ自分なりの問題意識を掘り下げる

Profile 都市教養学部 荒戸 寛樹 准教授

京都大学理学部を卒業後、同大学大学院経済学研究科に進み、博士後期課程修了。一橋大学経済研究所COE研究員、信州大学経済学部講師などを経て2014年4月から現職。専門分野は「景気循環理論」「情報の経済理論」。

高校生・受験生へのメッセージ

高校までは教室で先生の話を聞き、与えられた問題を解けばいいのですが、大学では興味があることを自分で調べ、様々な現象に応用して考えるという姿勢が求められます。自分の疑問を突き詰めたいという気持ちで大学に来てほしいと思います。

興味を基に研究テーマを固めてグループワークで論文を仕上げる

荒戸寛樹先生の専門はマクロ経済学。経済成長や景気循環はなぜ起こるのか、また景気循環が社会に与える影響などについて研究している。

マクロ経済学というと自分の生活と結びつく実感が薄いかもしれない。先生はこう説明する。「学生が就職するとき、たまたま景気が悪いと、能力があるにもかかわらず希望の会社に就職できないなど、景気の影響が人の一生に大きく作用しますね。そういった現象を学問的モデルで説明するのがマクロ経済学です。社会で起こっていることと密接に関連するので、現実に立脚した視点が必要になります。経済学と自分の生活の間にどんな関係があるのかは見えにくいと思いますが、先の就職の例などを考えると、学生にとってもマクロ経済学が身近になるのではないかと考えています」

「GDPが増える」「税金が上がる」「金融政策が実施される」といった経済現象を聞くだけでは縁遠く感じるかもしれないが、興味次第で自分の人生に結びつけられる。だから先生のゼミでは、とくにマクロ経済にはこだわらず、社会の多様な疑問や身近に感じる興味を自分なりの問題意識で、広く「経済」の視点から掘り下げることに重点を置いている。

ゼミ生の興味は多岐にわたり、TPPなどのトピックからCD再販制度、鉄道運賃の決まり方まで多彩だ。ゼミが始まる3年次は分析をグループワークで進め、前期の終わりに研究テーマを固めて、後期にグループ論文を作成する。経済をただ分析すればいいというものではなく、その結果を、最終的には発表という形で人々に伝えなければいけない。「日本語でどうやって伝えていくかが学生にとって重要だと考えています。そのため、論文を書くことも重視しています」と荒戸先生は強調する。

読む力、書く力、伝える力を身につければ将来にも役立つ


ゼミはいち早く春休みから始動。2016
年は湯河原で合宿を実施した

ゼミでは自分の興味を「経済」の視点で扱うために、経済に関するゲーム形式での実験を取り入れている。例えば経済学の基礎である需要曲線と供給曲線を基に、価格と取引量が決まる過程を実際にシミュレーションすることで、経済理論から予測できることを知ってもらう。講義で学んだ理論だけではなかなか実感がわかないが、実験をするとよく理解できるという。

さらには、読んだ本について5分間プレゼンし、最後にゼミ生のなかで投票を行って「どの本を読みたくなったか」を決める“ビブリオバトル”も実施。楽しみながら取り組むことで、読書の習慣づけと、プレゼンテーションの練習にもつながる。そのほか、春と夏の年2回の合宿で、学びに加えてゼミ生の交流を深める機会も設けている。

「ゼミでは社会に出てから役に立つ基本的なことを学んでほしい。基本とは、読む力、書く力、そして人にわかりやすく伝える力です。勉強の仕方とコミュニケーションをゼミで学んでおけば、将来の様々な場面で使えることでしょう。経済学は結局のところ、人がどう行動するかを考える学問。歴史や社会などあらゆる分野に関わってくるので、幅広い勉強が必要です。それが経済学のおもしろいところであり、学生のみなさんにぜひ知ってもらいたいですね」