ゼミ・研究室の特徴、取り組み、特色などを掲載しています。

ゼミ研究室

理学部 化学科
有機化学研究室

指導教員 野村 琴広 教授

東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、大阪大学工学部博士取得。住友化学工業に入社し研究員を務めた後、マサチューセッツ大学工科大学博士研究員 を経て1998年より奈良先端科学技術大学院大学助教授、2010年より現職。

環境にやさしい有機合成化学の手法を学び
海外で活躍できる国際感覚を身につける

研究内容

有機金属化学の基礎研究に基づき高機能材料の創成に展開


毎年数名の留学生や海外研究者が在籍し
国際色が強い研究室

分子触媒を用いるクリーンな化学合成を行う有機金属化学は世界をリードする研究分野。鈴木章先生のカップリング反応や野依良治先生の不斉水素化をはじめ、数多くのノーベル化学賞を受賞している分野だ。

「有機金属化学は、通常の有機化学では起こらない反応を、金属-炭素結合(触媒)を使って行うもの。通常の化学合成の過程では多くの廃棄物を排出しますが、触媒の働きで、穏和な条件で目的化合物が優先的に得られる反応が可能になるので、“環境にやさしい有機合成化学”と呼ばれています」と解説してくれるのは、有機化学研究室を率いる野村琴広先生。ここで行われている有機金属化学の基礎研究は、私たちの生活に使われる様々な有機高機能材料の創生につながっている。スマホのカメラに使われる安価で高精度なプラスチックレンズや有機ELディスプレイ、タイヤに使われる合成ゴムなどもその産物だ。

「例えば、この研究室で開発したオレフィンメタセシス重合法という手法では、青色や白色などに発光するポリマーを合成できます。これは、ELディスプレイや蛍光灯の代わりの薄型照明などの幅広い応用が期待できます」

研究室の指針

留学生を積極的に受け入れ海外の研究室に留学する

有機化学研究室の大きな特徴と言えるのが、海外の研究機関との交流が盛んなことだ。「大学院に進学する学生がほとんどで、希望する学生は4年生時に海外の研究室に留学します」と話す野村先生の方針は、学生に国際感覚を身につけさせることにある。4年次前期に基礎教育を受けたあと、海外の研究室に1~2ヵ月留学し、異なる研究環境を体験して知見を広める。そのうえで研究室に戻り個々の研究テーマに取り組むのが、有機化学研究室の活動指針だと野村先生は話す。

また海外からの共同研究を行う若い研究者やインターンシップ生も、積極的に受け入れている。そのため英語でのコミュニケーション力は必須だ。「国際共同研究も多く、海外の研究者との交流は頻繁にあります。企業や研究の場では海外出張や海外勤務は当たり前の時代になっています。学生には将来国際的に活躍していただきたいので、そういう意識を早くから身につけることは大切だと考えています」

ゼミの特徴

  • 研究の中心は実験活動。実験と思考を繰り返しながら、世界をリードする有機金属化学の基礎研究を行う。


  • 和気あいあいとした雰囲気で、学生、院生、留学生の垣根なく交流も盛んだ。
  • 4年次に行く海外の研究室への留学は、研究者としての経験を積み上げる貴重な機会となる。