私立大一般入試

私立大学の一般入試を解説します。

多様な私立大一般入試

私立大は国公立大と違い、試験日が重ならない限り何校でも受験することができる。入試の実施方法は大学により様々だ。文系学部は英語・国語・地歴(公民)または数学から3教科、理系学部は英語・数学・理科の3教科を課すパターンが一般的だが、入試科目や配点に工夫をこらし、各大学・学部の特性に応じた入試方式を実施しているところも多い。ひとつの学部・学科で2~4種類以上の入試方式を持つ大学も少なくなく、自分に合った入試方式を選ぶことができる。

代表的なものとしては、入試科目を1~2科目に絞ったり、特定科目の配点比率を高くする方式。受験生から見れば科目を絞って勉強することができるうえ、得意科目を生かせる入試となっている。このほか、学科試験を課さずに小論文や論述試験で選抜する方式や、英語(英検、TOEICなど)や日商簿記などの資格取得者に点数を加点する方式なども導入されている。

ただし、メインは3教科型入試。方式ごとの募集人員も3教科型入試の比重が高い大学が多い。あくまでも3教科型入試の対策を基本としたうえで、ほかの入試方式は自分に適した方式があれば上手に利用すると良いだろう。

センター試験利用方式の活用

私立大が実施する多様な入試方式のひとつにセンター試験を利用した入試方式があげられる。センター試験は国公立大だけではなく私立大でも広く用いられており、2018年度は526大学、全私立大の約9割が利用している。

私立大のセンター試験利用方式は、大学独自の試験を課さず、センター試験の結果だけを合否の判断材料としているケースが一般的である。センター試験の指定科目は2~4教科とする大学が多く、指定科目を満たしていれば何校でも出願できる。

この方式では、遠方まで受験に出かける手間が省け、国公立大志望者にとっては私立大の受験対策をしなくても併願できるところが魅力的だ。受験料もほかの入試方式に比べると安価に設定されていることが多く、上手に活用したい入試方式といえる。

また、一般入試の受験を前提とし、センター試験の高得点1~2科目と一般入試の高得点1~2科目を組み合わせて合否判定を行う「併用方式」を採用する大学が増えている。第一志望の私立大であれば、少しでも合格の可能性を高めるため、こうした方式の併願も考えておくと良いだろう。

大学入試センター試験利用 私立大学の推移

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日程や受験会場の自由度が高まり併願も容易に

私立大一般入試の試験日は主に1月下旬から2月中旬に設定されている。この時期は同じ日に全国各地で入試が繰り広げられているため、志望大学の入試日が重なってしまう場合もある。このような問題を解消するため、「試験日自由選択制」を取り入れている大学が多い。2日以上設定された試験日から、受験生が都合の良い日を選んで受験する。2日間とも受験することを認めている場合も多い。

試験会場については、大学キャンパスの所在地以外の地域に設置する大学が多くある。全国の主要都市に会場を設置している大学もあり、直接大学まで行かなくても、近隣の試験会場で受験できる機会が広がっている。交通費や宿泊費を節約できるだけでなく、時間的・体力的な負担も減らすことができ、受験生にとっては便利な制度だ。

このほか、ほとんどの大学では2月下旬から3月にかけて、「後期試験」「2期試験」を実施している。前期試験の合格発表が終了してから出願できるため、2次募集的な意味合いが強い。ただし、募集人員が少なく、大学によっては高倍率となることもある。

私立大の入試制度
受験科目のパターン:オーソドックスな3教科型入試・少数科目型入試、特定科目重視型入試・小論文入試・センター利用入試 試験会場・入試日の複数化:地方試験会場の設置・試験日自由形選択制・後期(二期)入試
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