大学入試センター試験

大学入試センター試験を解説します。

大学入試の登竜門

「大学入試センター試験」(以下「センター試験」)は、大学志願者の多くが受験する日本最大規模の試験で、毎年1月中旬の土・日曜に全国で一斉に実施される。2019年度は1月19日・20日の2日間で外国語、数学、国語、理科、地理歴史(以下、地歴)、公民の6教科30科目が用意された。試験翌日には、新聞などで解答・配点が公表されるので、自己採点結果を踏まえたうえで受験大学を最終決定し、願書を提出する。

気をつけたいのは、大学によりセンター試験で受験が必要な科目が異なることだ。受験生は自分の志望する大学が指定する科目を受験する必要がある。特に、数学I、数学IIや地歴のA科目、公民の現代社会、倫理、政治・経済については、受験科目として認めていない大学があり注意したい。また理科については国公立大の理系学部では、理科①を認める大学はほとんど見られない。国公立大の理系学部を志望するなら、理科②を2科目選択しておくべきである。一方、国公立大文系学部では、理科①2科目または理科②1科目で受験できる大学がほとんどだ。ただし、東京大など一部の難関大では、理科①、理科②のいずれを選択した場合も2科目を必要とする大学がある。このため、文系では理科①2科目を選択しておくべきだろう。私立大に関してもやはり、理系は理科②、文系は理科①と考えておけばよいだろう。

また、理科②、地歴・公民を1科目しか利用しない大学では、これらの教科を2科目受験した場合は高得点の科目ではなく、第1解答科目(理科②、地歴・公民で1科目めに受験した科目)を合否判定に利用する大学がある。国立大の場合、第1解答科目を利用する大学がほとんどである。

受験する教科は、10月の出願時にあらかじめ登録しておくことになっている。理科では選択方法(理科①②の組合せと受験科目数)、地歴・公民では受験科目数もあわせて登録する。出願時に登録した内容は、10月下旬に1度だけ「訂正」の機会があるが、「訂正」期間は非常に短い。手続きに手間と時間がかかることはもちろんだが、このときに「訂正」した内容は、万一誤って登録したとしても2度目の「訂正」はできない。出願時には、ある程度受験大学を絞りこみ、その大学が課すセンター試験教科・科目を調べておくようにしたい。

2019年度 大学入試センター試験期日・試験時間割


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  • 地理歴史においては、同一名称のA・B出題科目、公民においては、同一名称を含む出題科目同士の選択はできない。
  • 「英語リスニング」の解答時間は30分、試験時間60分には機器の動作確認等の30分を含む。
  • 「地理歴史および公民」「理科②」の2科目選択者の試験は、解答順に第1解答科目・第2解答科目に区分し、各60分で実施する。試験時間130分には第1・第2解答科目間の答案回収等の時間10分を含む。
  • 理科①は試験時間60分で必ず2科目を選択解答。1科目のみの受験はできない。

2019年度大学入試センター試験 理科出題科目と選択方法


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センター試験は2020年度入試を最後に廃止

なお、センター試験は2020年度入試(2020年1月実施)を最後に廃止される。代わって2021年度入試から導入されるのが「大学入学共通テスト」(以下、「共通テスト」)だ。新高校1年生(2019年4月時点)より、この共通テストを受検することになる。新テストの導入といっても、共通テストの中身は基本的にセンター試験を継承したものとなっている。実施日程はセンター試験同様、1月中旬の土・日曜の2日間である。また、当初は出題教科・科目についても6教科30科目と変更がない。大きく変わるのは、国語・数学で記述式問題が導入されることと、英語で4技能を評価することだ。

記述式問題の導入については、国語では、マークシート式の大問とは別に、80~120字程度で答える問題を3問程度、古文・漢文を除く範囲から出題される。試験時間はセンター試験の80分から100分程度に延長される。数学では、「数学I」「数学I・数学A」受検者を対象に、「数学I」の範囲から3問程度、マークシート式の問題と混在して出題される。試験時間はセンター試験の60分から70分程度に延長される。

英語については、「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価するために、民間の資格・検定試験を活用する。ただし、2024年度入試までは共通テストにおいても英語が出題され、資格・検定試験と共通テストの英語のいずれか、または双方を活用するのかは各大学の判断に委ねられる。

このほか、マークシート式問題も見直しが検討されており、より思考力・判断力を問うことのできるテストに変わっていく方向だ。