社会学

社会学の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、社会学に関する興味を広げよう。

「集団」という観点から人間を分析

何が学べるのか

社会は、個人と、複数の個人からなる集団によって構成されている。しかもすべての人間は、家族、地域、学校、企業・組織などといった具合に、様々な集団と関わりを持ち、多くの時間を「集団の一員」として過ごす。社会学が研究対象とするのは、この「集団の一員としての人間」である。「ある集団を構成する人間は、どういう傾向を持っているか?」「その行動パターンは?」などの問いに対して、社会学は客観的なデータや調査を基にして、その現象や構造の特性、秩序や関係性などを様々な角度から分析・解明していく。

つまり、人間の集団と関わりのあるものは、すべて社会学の研究対象とすることができる。家族関係や企業活動、地域社会、国際社会などはもちろん、例えば「子どもの名前に見る戦後日本史の変化」「多発するモラハラ・マタハラ問題」「女性の『カワイイ』感」「“駅ナカ”の活気についての考察」「EUに流入する大量難民の現状と未来」など、社会学のフィールドで扱われる課題は驚くほど広範にわたる。マンガやアニメ、ファッションやジェンダーといったテーマから、グローバル社会や異文化社会、ヨーロッパに流入する大量の難民問題、差別や福祉、文化や宗教、格差社会や貧困問題、インターネット犯罪や企業モラル、自然保護や環境破壊など、あらゆるものが分析・研究の対象になる。さらに近年では、Face-bookやLINEなどのSNSといったインターネット上での仮想的な人間関係を扱う「メディア研究」も重要な研究テーマになっている。

社会学の研究は、研究対象のフィールドに自ら足を運び、その場に身を置くことから始まる。関係する人々へのアンケートやインタビューなどの実証的な「社会調査」による情報収集が欠かせない。また、その膨大なデータを統計的に処理する能力も必須。そのために、統計学や情報科学や、コンピュータを扱う技術も必要だ。大学では、こうした調査や研究の方法を徹底的に学ぶことになる。その過程は厳しいが、だからこそ、社会学では身近なテーマを扱いながらも、厳密な方法に基づいて研究することによる学問の醍醐味を味わえる。生活の多様化、情報化・国際化が進む現代社会を研究し続けるためには、絶えず変化する社会への対応力と、多角的視野を持つ必要がある。

学べる学科

  • 社会学科
  • 社会文化学科
  • 現代社会学科
  • 現代文化学科
  • 人間社会学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

複数の学問領域に精通した“学際的”な先輩たちがたくさんいます

早稲田大学 社会科学部 社会科学科 3年
N・Hさん(埼玉県立川越高校卒)

3年後期 MON TUE WED THU FRI
1
2 中国研究
3 流通論 経営戦略 歴史学(日本史) 地方自治論
4 社会科学総合研究(ソーシャル・キャピタル論) 社会保障法 ジェンダー論
5 人的資源管理論 ゼミナールII(国際経済法研究)

ひと言コメント

社会科学部は、法律、経済、国際関係、商学、社会学、言語学、心理学など、社会を取り巻く様々な学問を広く学べるオールラウンドな学部だと実感しています。そのため、早稲田大学の社会科学部出身者には複数の学問領域に精通した学際的な先輩がたくさんいます。私が珍しいと思う授業は「社会科学総合研究」で、治安維持や都市開発など、社会に関する様々な問題について考察していくというもの。講義内で参考文献も多く提示くださるので、将来、都市開発や公務員をめざす人にとって有意義な内容だと思います。また、有名企業の実例をもとに、多角的戦略や内部構造の問題など、身近で興味深い内容を多面的な視点で考察していく「経営戦略」もおもしろいです。

気になる授業

日本女子大学 人間社会学部 現代社会学科

社会調査・統計論I

情報化社会での状況判断や意思決定の方法論として、統計、統計調査、データ解析の基礎的理論・技術を修得する。新聞などで報道されているアンケート調査の読解、統計データを使った新聞記事の作成を通じて、社会調査の利用方法を吟味する。

現代家族論I

 戦前・戦後の家族の歴史や、現代社会の家族問題について考察する。特に結婚・出産・離婚・再婚など、女性のライフコースに重要な影響を与える出来事について、様々な具体例から学んでいき、「家族」と「社会」の関係や、「自己」と「家族」の関係について考える。

社会階層論I

経済のグローバル化とともに拡大する経済格差について、その背景にある経済要因を考察する。さらに、それらが与える社会への影響について国際比較の視点から考察することで、日本の社会をより客観的に理解する。また、ジェンダーの視点から格差や貧困の問題を捉える。

将来のフィールド

主な活躍の場

マスコミ マーケティング会社 公務員 製造業 サービス業 小売業 金融 など

研究内容の多さを反映して、卒業後の就職先もバラエティに富んでいる。マスコミやマーケティング関係、コンサルティング関係に進み、大学で学んだフィールドワークのノウハウを生かした仕事をする人や、公務員になって社会問題の解決に携わる人も多い。

また、製造業や小売業を選択して、商品開発や販売戦略を手がける人もいる。近年は、大学院に進学して、研究者を志す人も増えてきている。

めざす資格・受験資格など

社会教育主事(任用) 児童福祉司(任用)社会調査士 学芸員 社会福祉主事(任用)

こちらから大学情報を検索できます。

学びの最前線を知る!

イマナビ ゆるキャラブームが続く背景とは?

2007年に登場した滋賀県彦根市の「ひこにゃん」の成功を発端に、全国の自治体がこぞって郷土にちなんだキャラクターをつくり出して始まったのが“ゆるキャラブーム”だ。平城遷都1300年記念事業から生まれた奈良県の「せんとくん」、熊本県の「くまモン」、自治体非公認ながら全国的な人気を誇る「ふなっしー」など、人気者が続々と登場。2010年からは毎年「ゆるキャラ Ⓡ グランプリ」が開催され、2016年の第 7 回大会では高知県須崎市の「しんじょう君」がグランプリを獲得した。

ゆるキャラは町おこし・村おこしなど地域活性化で強力な戦力となるが、その最大の魅力はコストをかけずに効果が期待できるところだという。月に一度新聞に広告を出すと年間約₈,000万円の費用がかかるが、ゆるキャラの知名度が上がれば、そのような費用をかけずに宣伝効果が期待できる。とはいえ、 2 年間で1,200億円の経済効果を上げたとされる「くまモン」などは特別。実際は、地域の人たちの郷土愛を高め、地域が一体となることに一番の効果があるといわれる。そんなブームに便乗して、独立行政法人の100を超える機関でマスコットキャラクターを制作。財務省から「予算の無駄遣い」と厳しく指摘を受けたという問題もあった。