デザイン工学

デザイン工学の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、デザイン工学に関する興味を広げよう。

設計の視点から形状や機能の向上を追究する

何が学べるのか

デザイン工学は、自動車、飛行機、家電製品、業務用機器、医療機器といった機械製品、道路や橋・鉄道などを含む建築物・構造物、さらに都市計画・開発、景観デザインなど広い分野で、機能とデザインを総合的に探究する学問である。

現在の工業製品には、性能の向上が求められる一方、デザインの重要性も問われている。ただ斬新な形を追うのではなく、快適な操作性や暮らしやすい空間づくりをめざして、安全性、耐久性、空力特性、耐震性、ユニバーサルデザインなどの観点から、数学や物理学、生物学、情報学、機械工学、材料工学、人間工学、建築学、土木工学、応用化学など、様々な知見を活用しながら研究が行われている。

ただし、「デザイン」という言葉からは「芸術学・デザイン学系」の学問を連想しがちだが、芸術は美しさや独創性などを重視するのに対して、デザイン工学は、人の感性に訴える形状に配慮しつつも、「設計」という視点から、性能・機能・快適性などの向上に主眼を置く。

例えば、ある電気自動車の鋭い形状のヘッドライトが話題になったが、この形状は、感性的なデザインの良さだけを追究したものではない。空力特性を生かし、電力消費量を抑えつつ、電気自動車の持つ静粛性をさらに際立たせるために流体特性を研究し、風切り音を極限まで抑えた設計だ。また、ペットボトルのラベルは「芸術学・デザイン学系」の領域といえるが、形状や厚さの設計では、コストの低減や十分な強度・軽量化を実現させるために、デザイン工学の立場に立った検討が重ねられる。

デザイン工学は、多様な分野と連携した取り組みを行うため、既存の理学・工学の枠組みを越え、他学系との関わりが強い点も大きな特徴。映像や音響デザインの情報系、家具・インテリアなどのクラフトデザイン系、公共施設や居住空間、リノベーションや都市景観などに関連する土木・環境工学・建築学系など、多様な学系と連携した研究・教育も活発。さらに生体の持つ優れた形状や機能にヒントを得て、応用する生物模倣技術(バイオミメティクス)もデザイン工学の領域で扱い、医学部や歯学部などと連携する分野での共同研究も拡大している。そのため近年、デザイン工学系の学部学科を持つ大学では、幅広い領域まで研究対象を広げるケースが増えている。

学べる学科

  • デザイン工学科
  • プロダクトデザイン学科
  • 工業設計学科
  • システムデザイン学科 他

気になる授業

名古屋市立大学 芸術工学部 産業イノベーションデザイン学科

デザイン材料論

デザインにおける材料の重要性を理解し、プロダクトデザイン・インダストリアルデザインなどの設計に必要な基礎知識を修得する。さらに、材料の基本的な力学的特徴を知ることでデザイン材料を工学的に理解し、人間の安全・安心にもつながるデザインを学ぶ。

プロトタイピング工学演習

現代の製品開発において、機能やアイデアを早期にデザインして顧客ニーズを獲得する手法を採っている背景を学ぶ。そのうえで、様々な具体例を通して先端的知識と開発手法を修得。3次元立体計測装置や3Dプリンタなどを用いて課題制作にも取り組む。

将来のフィールド

主な活躍の場

製造業の開発・設計部門 インダストリアルデザイン インテリアデザイン 建築・都市開発 広報・広告業 出版・印刷 など

めざす資格・受験資格など

建築士(一級・二級・木造) インテリアコーディネーター インテリアプランナー 福祉住環境コーディネーター 環境プランナー 照明士・色彩士 商業施設士 技術士(補) 中学校・高校教諭一種免許

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