政策学

政策学の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、政策学に関する興味を広げよう。

複雑な社会問題に具体的な解決策を示す

何が学べるのか

環境問題や食糧問題、雇用と福祉、貧困や人口減少など、現代社会が直面する問題や現象は複雑化・多様化を加速させている。グローバル化が進む現在、テロや地域紛争も深刻な課題となっている。しかし、旧来の学問は、専門性は高いが研究範囲が限定的であったり、各学問が独立的であるなどの特性があり、こうした複雑で現実的な問題への対応や解決策の提案は難しい傾向があった。

そこで、複数の学問を連携させながら総合的に学び、具体的な解決策を提案する、政策学が誕生した。政策学は従来、政府などの公的機関が行う政策を分析したり、改善について研究してきた。その後、国際政治や国内政治、また地方政治などの深い理解に基づきながら、現代の様々な社会問題を分析し、解決をめざして研究領域を拡大。既存の経済学、経営学、財政学、行政学、法律学、政治学、社会学、統計学、建築学、環境科学などの社会学系・理工系の知識を体系的に学びながら、個別の枠組みを超えて、総合的かつ学際的な視野での研究を進めている。現在では、国際機関や国、自治体、民間企業、NPOなどが扱う難解な問題に対する具体的な改善案としての「政策」を立案・提案する学問として注目を集めている。

研究分野には、政府や地方自治体の政策を学ぶ「公共政策」、まちづくりに関する「都市政策」、地域に持続可能な発展を誘致する「地域政策」、産業廃棄物やエネルギーを考える「環境政策」、芸術や道徳・習慣などを研究する「文化政策」などの分野がある。

学生自身が政策の立案や遂行の現場を訪れ、政策の実態を具体的に見る実習を重視する。現状を自分の目で確認して、理解・把握したうえで、問題点を発見し、具体的な問題解決策を提案・実行する能力を身につける。特に近年、地方創生や地方再生といったテーマを扱う大学が増えている。地域の特性を生かした産業育成、伝統文化の保護や他地域との交流、国際親善や旅行促進による観光対策などで、地域の活力向上をめざし、現場をけん引する地方公務員や公益団体、NPO職員などを養成する。

政府や自治体といった行政機関が相対する課題、地方の産業復興、非正規雇用の改善策、コミュニティやまちづくりなどの厳しい課題の解決へのプロセスを学んだ人材は、行政機関をはじめ、広い分野での活躍が期待される。

学べる学科

  • 政策学科
  • 政策科学科
  • 総合政策学科
  • 公共政策学科
  • 地域政策学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

様々なタイプの授業を通してアジアの法律、政策を学べます

関西大学 政策創造学部 国際アジア法政策学科 4年
M・Oさん(静岡県立清水東高校卒)

3年後期 MON TUE WED THU FRI
1 計量分析 アジアの法と社会 3 (タイ法) プロフェッショナル・リーディング (タイ語で学ぶタイ社会)
2 各国の政治・経済 (東アジア) プロフェッショナル英語 立法過程論
3 プロフェッショナル・リーディング (アラビア語で学ぶイスラム社会) 民事法学 3(民法・家族法)
4 プロフェッショナル・リーディング(英語で学ぶASEAN) 専門演習 1
5 アジアの法と社会 1(韓国法)

ひと言コメント

現在アジア各国の法律や政策について学んでいます。そのなかでも特に自分の力になっていると思う科目は次の 3 つです。 1 つ目は「アジアの法と社会」。私は韓国とタイの法律を履修していますが、過去には中国やインドなど、その他の国の法律も学びました。 法律を通してその国の歴史や文化を学ぶことができ、新しい発見があります。 2 つ目は、外国語を用いてその国の社会を学ぶ「プロフェッショナル・リーディング」。アラビア語やタイ語など、挨拶など初歩的なことを学んでから、ニュースなどの動画を使い、詳しい情報を読み取っていきます。 3 つ目は、「専門演習」。いわゆるゼミで、様々な文献を読み込み、アジア各国の法律について調べています。

気になる授業

明治大学 政治経済学部 地域行政学科

都市行政政策

現代都市が抱える諸問題を考察することで、都市政策が都市の形成にいかなる関与をし、どういう都市空間を生み出したのかを探究する。都市問題の発生理由と対処を考えるとともに、現在の様々な都市政策の有効性や是非について考察を行い、これからの大都市の行方を探る。

地域創造総合講座

多様で深刻な問題を抱える「地域」について、地域の発展という視点からそれらを体系化・総合化することをめざす。地域またはそれに関連する現場に携わる講師を外部から招き、「地域からの発信」「地域医療・看護」「地域環境・景観」といったテーマを学ぶ。

地方自治法

身近ではあるが、広範で捉えにくい地方自治について、関係する法律群を切り口にそのアウトラインを概観する。地方自治法だけでなく、地方公務員法や地方財政法など具体的な事例を取り上げ、自治体の行政や議会の活動が法令のうえでどのように書かれているのかを検討する。

将来のフィールド

主な活躍の場

公務員 製造業 金融、商社・メーカー、マスコミ NPO・NGO 教育関連分野 政策立案の実務に携わる職員や政党のスタッフなど

専門性を生かして、政策立案の実務に携わる自治体職員や政党のスタッフをめざす学生もいるが、国家・地方公務員をめざす学生が多い。また、一般企業への就職も多く、製造業・情報通信・金融保険・メーカー・サービス業・出版・報道・放送などへの就職が挙げられる。教員、NPOなどの政策関連の組織、コミュニケーション能力や国際感覚を生かして、外資系の企業、国際支援団体などで活躍する者もいる。留学や大学院に進学する人、起業する人も増えている。

めざす資格・受験資格など

社会教育主事(任用) 学芸員 司書 中学校・高校教諭 1 種免許

こちらから大学情報を検索できます。

学びの最前線を知る!

イマナビ マイナンバーで格差のない「公平な社会」が実現する?

2016年から運用が始まった「マイナンバー制度」は、「社会保障・税番号制度」のことで、個人に12ケタの番号をつけ、社会保障や税、災害対策などの行政手続きに関わる分野で、個人の情報を一元管理するもの。内閣官房のHPによると「行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平かつ公正な社会を実現する」とされる。そのためにも、財務省は個人の金融資産を把握することで課税強化をめざしているとされ、実際、施行前の2015年 9 月にマイナンバー法の改正案が国会で成立。201₈年から、銀行で新規口座を開設するときにはマイナンバーの登録が求められるようになる。また、すでにある口座についてもいずれ登録が義務化されるだろうといわれ、適用範囲はさらに拡大すると見られている。その一方、顔写真入りでICチップ内蔵の「マイナンバーカード」の普及はなかなか進まず、普及率はわずか 5 %(2016年 7 月時点)。マイナンバーと民間のポイントカードを一体化することが検討されているほか、スマホとマイナンバーカードで役所に行かずに保育所の入所手続きなどができるシステムや、マイナンバーカード 1 枚で全国の公共図書館を利用できる仕組みを2017年から導入(予定)するなど、政府はマイナンバーカードの普及に苦心しているようだ。

法・政治分類のその他系統