国際学

国際学の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、国際学に関する興味を広げよう。

地球規模の課題を学際的・実践的に学ぶ

何が学べるのか

増え続ける難民や領土の問題、多発するテロや地域紛争、社会全体に広がる貧困や格差、地球温暖化など、世界は現実的かつ深刻な問題に直面している。国際学は、国内外で発生する現象や問題に対して、政治・経済、歴史・地理、民俗や宗教、言語・文化などの多様な学問をベースにしながら、地球レベルの視点から全体を把握・理解し、具体的な解決策をめざして実践的に研究する。異なる文化や言語、政治体制や宗教などが共存する複雑な国際社会への広い視野と理解力を身につけるため、既存の学問の領域を越えた複合的・学際的な取り組みが必要となる。政治・経済問題をはじめ、民族紛争、発展途上国の開発問題、文化面での交流や衝突など、多様なテーマで研究を展開する。海外の現地を訪れるフィールドワークも盛んに行われており、幅広い教養や知識、語学力や異文化コミュニケーション能力も必要となる。

研究領域には、国家間の関係について、国際政治学・国際経済学などを含む国際関係学の立場から研究する分野がある。国際関係を構成するのは、主権国家のほか、多国籍企業、NGO(非政府組織)、国際連合・IMF(国際通貨基金)・WTO(世界貿易機関)などの国際機関、EUなどの国際共同体などである。これらが複合的、重層的に国際的な関係を形成する。政治や経済、安全保障や外交などの様々な主体や要因の動向を、実証や理論によって研究する。また、国際文化論を軸にする分野では、衣食住、思想や宗教、生活様式など文化的側面に着目して、国や地域の特徴を研究する。それぞれの文化比較や交流を研究することで、異なる文化の相互理解や多文化共生時代への手法も探求する。さらに地球温暖化や野生動物種の絶滅など、一国や一地域だけでは解決することが難しい地球規模の問題について研究する領域もある。

現在、地球上には約200の国・地域がある。しかもひとつの国のなかに複数の民族や言語があり、習俗や習慣、宗教や歴史が異なることも珍しくない。世界は今、言語や民族の異なる人々が、国の立場や文化や宗教の違いを認め合いながらも、対等で良好な関係を築ける共生社会へと動き始めている。そこでは、様々な違いを受け入れ、理解し、対応する力が求められており、その素養を国際学を通じて学び取ることができる。

学べる学科

  • 国際学科
  • 国際関係学科
  • 国際文化学科
  • グローバルコミュニケーション学科
  • 国際教養学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

すべての授業が英語で行われるので、日本にいながら外国のようです

国際教養大学 国際教養学部 1年
R・Iさん(愛知県立国府高校卒)

1年後期 MON TUE WED THU FRI
1 Academic Reading Academic Reading
2 College Algebra College Algebra
3 Spanish I Composition I Spanish I Composition I
4 Career Design
5
6 教職概論 教育心理学 Health & Physical Education Lecture 教育心理学
7 教職概論

ひと言コメント

国際教養大学は、教員の半分は外国籍、授業もすべて英語で行うという、日本にいながら外国にいるような大学です。授業は基本的に少人数制で、先生との距離が近く、コミュニケーションが取りやすいです。私が特におもしろいと思った授業は、国際教養大学で有名な先生の一人であるカルロス・バディング先生の「SpanishI」。スペイン語というまったく新しい言葉を学ぶ楽しさに毎日が充実しており、毎週行われるテスト、週 3 時間以上の自主学習のレポートやプレゼンテーションなども苦ではありません。ほかにも、数学を英語で習うという「College Algebra」という珍しい授業もあります。また、国際教養大学は 1 年間の留学が必須であることも特徴だと思います。

気になる授業

神戸大学 国際文化学部 国際文化学科

現代越境文化論

異なる言語と文化がぶつかり合う翻訳作業の現場は、越境する文化を考えるのに最適なフィールドである。翻訳者にはどのような武器と戦略が用意されているのか、翻訳に必要な辞書やWeb上のリソースから、文化の翻訳という高度な理念まで、具体例を基に概観する。

文化混交論

中東における宗教、民族に関わる諸問題を具体的な事例として取り上げ、文化に関連する問題を多角的に検討する。グローバル化が進んでいる今日的状況のなかで、異文化という認識そのものを批判的に振り返りつつ、理解の枠組みを組み替えていくことを目標とする。

比較政策論

先進諸国が共通して直面している政策課題とそれに対する各国の対応について、G 8 諸国の政策実践を比較しながら検討する。具体的には財政再建、通商政策、産業政策、地球温暖化対策、地方分権、移民・外国人への対応、少子・高齢化などの分野について学ぶ。

将来のフィールド

主な活躍の場

外資系の企業 公務員 金融、製造業、商社などの海外部門 旅行会社 マスコミ など

語学力と国際感覚を生かし、通訳案内士や旅行業務取扱管理者などの資格を取得して、ツアーコンダクターや通訳観光ガイド、ホテルスタッフとして活躍している人も多い。

また、外務省の職員や国際公務員など外交や国際機関で業務に携わる人もいるが、難関の試験を突破しなければならない。最近では、NGOや民間のシンクタンクなどで、国際協力や政策提言に貢献したいという人も増えている。

めざす資格・受験資格など

通訳案内士 旅行業務取扱管理者(国内・総合) 日本語教員(日本語教育能力検定)

こちらから大学情報を検索できます。

学びの最前線を知る!

イマナビ 難民問題でゆれる各国の世論と政治情勢

 2015年 9 月、海岸に横たわるシリア難民の幼児の写真が世界中に衝撃を与え、それまでシリアからの難民受け入れに消極的だった欧米諸国が反応し、シリア難民受け入れを相次いで表明した。ヨーロッパではドイツを中心に、シリア難民だけでなく、それ以前からアフリカ難民などを受け入れていたが、2015年11月にフランスの首都パリで同時多発テロが発生。その後ドイツでもテロが多発し、ヨーロッパ各国で難民に反発する世論や難民排斥を唱える極右政党への支持が拡大している。2016年 6 月には国民投票によってイギリスのEU離脱が決定。移民・難民の大量受け入れに対する反発も、その理由のひとつといわれる。そして2016年11月には、「不法移民の強制送還」や「イスラム難民の受け入れ制限」などを主張する共和党のドナルド・トランプ候補がアメリカ大統領に当選。実際にどのような政策を行うのか注目を集めている。なお、アフリカ難民は貧困が原因のため、EUでは難民対策としてアフリカへの開発援助などを行っているものの、シリアやアフガニスタンでは終わりの見えない戦争が原因。難民問題も、またテロリストの問題も、その根本的原因である戦争状態を解決すべきと指摘されるが、大国の思惑も絡んで収拾の道筋は見えないままだ。

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