外国語

外国語の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、外国語に関する興味を広げよう。

言語の習得とその国の文化を探る

何が学べるのか

外国語学系の学部・学科というと、まず実用的な語学を学ぶ場所だというイメージが浮かぶだろう。高度な語学力の養成は、外国語学系の学部・学科の大きな使命であるが、それだけではない。語学力習得とともに、その言語が使われている地域に関する様々な研究を行うことも、外国語学系の学部・学科における学びの大きな柱のひとつである。なぜなら、言語を学ぶには、その背景にある文化や歴史についての深い理解と知識が必要となるからだ。地域をより深く研究し、理解するためには、そこで使われている言語を知ることが不可欠である。

研究対象となる言語は、英語、フランス語、ドイツ語などの欧米語が主流であったが、中国語や韓国語、タイ語などアジア諸地域の言語についても、同様に研究されている。また、数は多くないが、中東やアフリカなどの言語も学ぶことができるほか、日本語学科を有する大学もあり、日本語研究が盛んになっている。主に外国人への日本語教育を担う日本語教員養成や、日本語の研究などを行うが、日本語を外国語と同じように観察し、相対化する視点が必要となる。

実際の授業では、まず実用的な語学力を身につけることに力が注がれる。読み書きや会話など、その言語でコミュニケーションをとることができる能力を伸ばす。また、文法や語彙ごいなど、その言語の仕組みと成り立ちを研究する。地域研究においては、その言語が使われている地域や国の歴史や文化のほか、政治や経済などの社会科学領域にまで及んで研究する。また、語学力と地域研究を基に、専門領域をより掘り下げて研究するなど、広範囲での文化研究も進んでいる。

国際交流協定締結校への交換留学などを積極的に行っている大学も多い。留学する学生に様々な支援を行っており、留学先大学での取得単位を卒業単位として認定する大学も増えている。語学力を高めるだけでなく、異文化のなかで生活することにより、国際人としての視野を広げることもできる。

なお、大学の理念や目的によって、扱う内容や重点の置きどころも違ってくる。どんな地域や言語、研究に最も興味があるのかを考え、学科・専攻・コースやカリキュラムをよく検討して、志望大学を選ぶ必要がある。

学べる学科

  • 外国語学科
  • 言語文化学科
  • 英米学科
  • 中国語学科
  • ヨーロッパ言語学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

将来、国連の職員になりたくて、フランス語学科に進みました

上智大学 外国語学部 フランス語学科 2年
M・Hさん(東京都 私立品川女子学院高校卒)

2年後期 MON TUE WED THU FRI
1 基礎フランス語II 基礎フランス語II 基礎フランス語II
2 基礎フランス語II 基礎フランス語II
3 グローバリゼーションと市民社会 2 社会学
4 フランス語圏の歴史研究 INTRODUCTION TO CONFLICTS AND HUMAN SE アフリカ社会経済論 特講ブラジル社会開発協力
5 ヨーロッパ史概論 フランス語圏研究D(総論)

ひと言コメント

高校 1 年生の頃、国際連帯税の仕組みに興味を持ったことがきっかけで、将来、国連の職員として働きたいと思うようになりました。国連の公用語はフランス語です。そこで、専門に学べる場としてフランス語学科に進学しました。必修のフランス語は授業が週 6 コマあり、文法から会話まで、基礎の基礎から学んでいます。先生方の発音がすばらしく、また少人数制の授業で先生とのコミュニケーションも取りやすいことがメリットです。自分がおもしろいと思った授業は「グローバリゼーションと市民社会 2 」。自分のなかにある“貧困”のイメージがステレオタイプなものであることを痛感しました。貧困問題への支援やアプローチも勉強になりました。

気になる授業

東京外国語大学 言語文化学部 言語文化学科

言語学A

民族言語学のアプローチ方法や、言語・文化・民族の関係と言語の果たす機能の基礎知識の修得をめざす。カナダ北西海岸地域のハイダ族に焦点を当て、ハイダ語の構造的特性、ハイダ族の社会構造・文化特性について触れ、言語復興の問題点について解明する。

英語教育学概論A

『小学生におけるプロジェクト型英語活動の実践と評価』と『プロジェクト型外国語活動の展開:児童が主体となる課題解決型授業と評価』を教科書に、日本人の英語力の基礎・基盤の育成を考察。また、アクティブ・創造的な学習とはどういう授業構成なのかを追究する。

通訳・翻訳論A

教育、ソーシャルワーク、医療など異文化を意識したトピックを扱い、会議通訳など比較的に易しい内容の場面を想定し、通訳スキルや知識の修得をめざす。また、通訳スキルのほか、環境整備・調整、課題解決、自己管理など、通訳者として必要なスキルを身につける。

将来のフィールド

主な活躍の場

商社 流通・運輸 貿易関係 金融 メーカー マスコミ 国際ボランティア、通訳 公務員 旅行関連 など

外国語系学部出身者が社会で期待されることは、外国人との意思疎通ができる外国語運用能力と、国際社会についての知識や理解度である。

卒業後は、外国の企業・団体と取り引きのある商社などの企業に就職する場合が多い。また、通訳・翻訳業をめざすために、大学院への進学や海外留学、通訳翻訳学校への入学など、勉強を続ける人もいる。その後、現場経験を経てプロになるというのが一般的だ。

めざす資格・受験資格など

外交官(国家公務員) 日本語教員(日本語教育能力検定) 通訳案内士 通関士

こちらから大学情報を検索できます。

学びの最前線を知る!

イマナビ 同じ英語でも国によって意味が変わる?

2015年の訪日外国人観光客は前年比47.1%増。海外進出する日本企業の数も増加傾向にあり、国際共通語である英語の力が求められる現代だが、同じ英語でも使用する国によって違いがあるということをご存知だろうか。イギリス英語とアメリカ英語を例にみてみよう。

日本で「転がる石に苔は生えない」として知られることわざ、「A rolling stone gathers no moss」。イギリスでは「ころころ仕事を変えていては成功できない」というネガティブな意味で捉えられるのに対して、アメリカでは「常に活動的な人は生き生きと新鮮でいられる」というまったく正反対のポジティブな意味で受け取られる。そこには、古い歴史を持ち、伝統を重んじるイギリスと、ヨーロッパを離れた移民たちが進取の気質と開拓者精神で建国したアメリカとの歴史的、文化的背景の違いが表れているといえるだろう。ほかにも、「You are homely」はイギリスでは「家庭的だ」という褒め言葉だが、アメリカでは「ブサイクだ」というけなし言葉として受け取られる、なんていう例もある。

他言語でコミュニケーションをとる際は、単に言葉を直訳して表面的な意味を捉えるだけでは不十分であり、その国の慣習や歴史などの背景を知ることも重要だということを心得ておこう。

外国語分類のその他系統