教育(教育学)

教育(教育学)の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、教育(教育学)に関する興味を広げよう。

学校・社会の両面から教育の本質を探る

何が学べるのか

教育学というと、小学校や中学校の教員を養成するための学系という印象を持つ人が多いかもしれない。しかしここでいう教育学とは、教員の養成を直接の目的としたものではなく、学校・職場・家庭・地域社会などあらゆる場面で実践される教育のメカニズムや歴史、教育制度などを学び、教育を多角的に研究する学問である。

子どもの貧困、いじめによる自殺の問題、不登校、少年犯罪の低年齢化など、学校教育は多くの課題を抱えている。教育学には、それらが起こる原因や要因を追究したうえで学習指導や生活指導の方法を研究し、これらの問題を解決することが求められている。教育学では、教育課程や教育方法、教育制度や教育行政、教育史などを学ぶ。また、哲学や歴史学、社会学、心理学など、様々な分野の視点からも研究を行う。実際に起こっている問題を取り扱うことから、最近ではフィールドワークが積極的に取り入れられている。

さらに、社会教育分野では、国際化、情報化、高齢化を受けて、様々なニーズに応えられるシステムの構築などがテーマとして取り上げられている。図書館や博物館、公民館などの地域の教育施設などでのカルチャーセンターや市民講座、テレビやラジオの通信教育やインターネットでの通信講座など、生涯学習に取り組む機会も増えている。年齢や学習意欲、経験値の違う人たちに、人生を豊かにするための芸術やスポーツなどを指導する人材の養成も必要だ。このように教育があらゆる場面で行われると同時に、子どものネットトラブルなどの問題も増えているため、社会生活に密着した教育の在り方を考察し、今後進むべき道を探っていくことが求められている。また、国際的な視野を持つことも必要となっている。小・中・高の英語教育充実への対応や全世界的な環境問題についての教育など、数々のテーマが研究されている。

社会状況は変化し、教育に対するニーズも多様化している。教育学系の学部・学科では、人間と社会の関わりを掘り下げ、幅広い視点を持った教育専門家の育成をめざしている。学校教育関係だけではなく、企業内教育や地域教育といった現場でも、実践力を伴った、社会に貢献できる人材の育成をめざして、教育学系学部・学科が果たす役割にますます期待が集まっている。

学べる学科

  • 教育学科
  • 教育科学科
  • 教育文化学科 
  • 現代教育学科
  • 子ども教育学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

人間に関するたくさんの要素と、教育について学ぶことができます

立命館大学 文学部 人文学科 人間研究学域 教育人間学専攻 2年
T・Hさん(高校卒業程度認定試験)

2年前期 MON TUE WED THU FRI
1 英語VII 教育人間学概論VI 文学と社会
2 (教)教育相談の研究 (教)地誌学 教育人間学研究法III 教育人間学研究法Ⅴ (教)教育相談の研究
3 教育臨床の人間学 (教)教育課程論 教育人間学実習I 基礎講読I (教)生徒・進路指導の研究
4 (教)道徳教育の研究 (副)フランス語コミュニケーションI (副)専門フランス語III (教)教育方法論 (副)専門フランス語I
5 日本の近現代と立命館 歴史観の形成

ひと言コメント

臨床教育、人間形成、心理健康など、人間にまつわる多様な要素に、教育を密接に絡ませて探究できることに魅力を感じ、教育人間学の専攻が可能な立命館大学文学部に進学しました。文学部は10以上の専攻に分かれていますが、自分の興味に合わせて、専攻以外の授業も履修できることがメリットです。「教育人間学実習I」では、自律訓練法や錯視の実験のほか、自分の脳波を調べて、自分自身の精神状態を調べるなど、日常で体験できないことを学ぶことができました。ほかに印象に残っている授業は「歴史観の形成」です。教科書に書いてある歴史の裏側や、前後のエピソードなど、歴史好きでなくとも引き込まれる話が盛りだくさんでした。

気になる授業

青山学院大学 教育人間科学部 教育学科

学習心理学I

人はどのようにして人になるのか、どのような経験がどのように人に影響するのか、「人」について根源的に捉える。学習の原理とメカニズム、人に及ぼす効果について学び、さらに個人や社会を理解し、教育や心の問題についても考察していく。

教育思想概説

主に近代以降の欧米の教育思想を中心に、各思想家の原点に触れながら、近代的子ども観と発達論の思想的展開、国家観・社会観に基づく教育による社会改造の思想などについて考察する。現代教育の諸問題に対し、思想レベルから多角的に考える力を身につけることをめざす。

臨床教育学総論

不登校、いじめ、児童虐待など、子どもをめぐる問題が発生し、教育の現場ではその対応に苦慮している。こうした現実に対して教育学的に考察することを目的に、教育問題に関する多角的な知識を修得することに加え、人間の存在や人間関係について理解を深めていく。

将来のフィールド

主な活躍の場

教育・学習支援業、塾・予備校などの教育関連 サービス業 官公庁 マスコミ など

業種を問わず一般企業全般が活躍の場となっている。そのなかで、生涯学習や教育支援に関連した企業や、部署・部門で活躍するケースもある。

また、公務員の道に進む人も少なくない。児童福祉司や社会教育主事の資格を取得し、社会教育施設などの運営に携わったり、市町村の教育関連機関で活躍したりする人もいる。

さらに大学院に進み、臨床心理士などの資格を取得して、福祉・医療機関、保健機関で働く人もいる。

めざす資格・受験資格など

児童福祉司(任用) 社会教育主事(任用) 家庭裁判所調査官(補) 法務教官 レクリエーション・インストラクター

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学びの最前線を知る!

イマナビ 今注目を集めるアクティブ・ラーニングとは!?

アクティブ・ラーニングとは、「能動的な学習」のことで、講義形式の授業に対する学習方法である。例えば、与えられた課題についてグループで調査し、その結果を発表する学習や、児童・生徒が地域の田植えを手伝ったりする体験型学習などがあげられる。

アクティブ・ラーニングは従来、特に大学での学びにおいて導入されてきたが、現在、小・中学校や高等学校にも広がってきている。2020年からの順次使用に向けて改訂が進められる学習指導要領でも、アクティブ・ラーニングが取り入れられる予定だ。

教員が教科書などのテキストに沿って黒板に板書しながら一方的に話を進め、質疑応答を繰り返す講義形式の授業では、児童・生徒が受け身にならざるを得ないという欠点がある。これに対してアクティブ・ラーニングは、準備に時間や手間がかかるものの、学習者が能動的に学習に関わることで学習意欲が高まったり知識が定着するほか、問題解決能力がつくといわれている。また、クラスメイトや地域の人々などと関わりながら学びを深めることで、コミュニケーション能力の向上も期待できる。今後さらに注目を集める学習方法といえるだろう。