経済学

経済学の学問分野で学べるカリキュラムや将来活躍できる場などを調べて、経済学に関する興味を広げよう。

社会活動の根幹となる「経済現象」を研究する

何が学べるのか

経済学は、景気、金融、貿易などの様々な現象を、経済理論をベースに、政策や統計、歴史や思想など多様な視点から解明。生産、流通、販売、消費、貯蓄といった経済活動の仕組みや法則性について研究する。TPPやFTAなどの貿易問題をはじめ、少子高齢化問題、福祉問題、失業や格差問題、環境問題などの難題を経済の観点から分析、具体的な解決方法を考察する。

経済とは、中国の古典に登場する「経国済民」または「経世済民」を短縮したもの。国を治め民を救済するという意味で、その概念は近世以前の日本にも存在する。経済は、広い意味で政治を包括する、重要な学問であることは間違いない。そして現代でいうところの経済学とは、近代以降に先人が取り入れた西洋経済学を始まりとする、経済現象一般を研究する社会科学の一分野である。

経済学は、経済理論という分野に代表されるように、壮大な演繹えんえき的理論体系がすでにでき上がっており、確固とした、非常にアカデミックな学問である。一方で、日々の営み、人々の経済行為に着目し、人間と社会を研究対象とする社会科学でもある。ゆえに経済学は、時代を映し、時代とともに変化していく側面を持っている。また、経済学は、限られた資源を有効活用し、公平性という社会的正義を広く行っていくために、様々な経済現象を分析する科学でもある。これは経世済民の視点と思想を受け継ぐものであるのかもしれない。

経済学には、理論経済学、経済政策、経済史学などの分野がある。さらに、対象を見る視点をどこに置くかで、マクロ経済学、ミクロ経済学に二分され、対象とする経済現象や分析手法などの違いによって、いろいろな分野に細分化されていく。

一例を挙げると、ミクロ経済学では、企業が最大の利益を上げるために価格をいくらに設定し、どれだけの量を生産し、そのためにどれだけの労働力を要するかを分析する。そこに製品開発費や広告宣伝費をどう設定するかという要素が加わると企業経済学となり、経営戦略や市場調査を含めると経営学に近いものとなる。

経済学系の学部は、経営・商学系までを含めると幅が広い。個々の学部で何を研究対象とし、どのような科目をそろえているか、慎重に見比べて選択したい。

学べる学科

  • 経済学科
  • 経済システム学科
  • 国際経済学科 
  • 地域経済学科
  • 社会経済学科 他

どのように学ぶのか時間割をチェック

経済と経営の両方の授業を履修できます

東北大学 経済学部 経営学科 3年
Y・Hさん(宮城県仙台第一高校卒)

2年後期 MON TUE WED THU FRI
1 企業論 経済発展 経済史 経済学史
2 経済発展 経済学史 日本経済史
3 経済史 日本経済史 企業論 行動科学概論
4 ヨーロッパ史概論 経営学演習(イノベーション論) 倫理思想概論
5

ひと言コメント

社会に出たとき役に立つ学問を学ぼうと考え、文系学部のなかで一番の実学だと感じた経済学部へ進学。経済と経営の 2 学科に分かれているのですが、どちらの学科でも、経済と経営の授業を両方履修できるのがこの大学の良いところだと思います。自分の好きな授業は「企業論」。企業について、経営学の観点ではなく、経済学の観点から捉えるというところがおもしろいと感じました。ほかにも、通常経済の流れを歴史と捉えて学ぶ「経済史」の授業とは別に、経済に対する思想の変遷を追う「経済学史」などの授業もあります。その他、現実の社会で起こっている問題を取り扱う科目が多いので、高校時代から様々な分野に興味を持っておくといいと思います。

気になる授業

上智大学 経済学部 経済学科

産業組織論I

産業組織論の基礎的な考え方や枠組みを学ぶとともに、ミクロ経済学における企業の理論を再確認することで現実の政策に応用できる力を身につける。また、独占市場や独占競争市場などの不完全競争市場について、競争政策の在り方を考察する。

国際金融論

経済事象は日々刻々と変化し、世間は経済やお金に関する話題であふれている。日常のマクロ的な経済現象を知るために、IS-LM分析の開放経済バージョンである、マンデル・フレミングモデルを理解。国際金融論の分野における基礎の修得をめざす。

マクロ経済事情

マクロ経済学や統計学の基礎知識を生かしながら、最新の経済統計を観察し、日本の経済事情を考察する。日本経済新聞「景気指標」といった各種データを題材に「アベノミクス」「マイナス金利」などの話題を織り交ぜながら、日本経済の現状と課題を分析する。

将来のフィールド

主な活躍の場

銀行・証券・保険などの金融関係 商社 公務員 製造業 など

あらゆる業種の一般企業が就職先になりうるが、そのなかでも特に人気があるのが、銀行・証券・保険などの金融関係、商社、製造業だ。また、公務員の道に進む人もいる。最近では、研究職を希望して大学院に進む人も多くなってきた。さらに、会計専門職大学院や経営管理大学院、公共政策大学院などが整備されてきている。より高度な知識を身につけ、経営管理職、コンサルタントなどをめざす人も増えている。

めざす資格・受験資格など

中小企業診断士 公認会計士 ファイナンシャル・プランニング(FP)技能士 税理士 日商簿記 証券アナリスト

こちらから大学情報を検索できます。

学びの最前線を知る!

イマナビ アメリカの拝金主義を変えた(!?)ノーベル賞学者の研究

2015年にノーベル経済学賞を受賞した、アメリカのプリンストン大学のアンガス・ディートン教授は、日本でもブームとなったフランスの経済学者トマ・ピケティ教授とは違った視点から、貧困や所得格差の問題を研究。貧困を減らす経済政策を考えるための消費行動について理解を深め、経済発展しても貧困が残るメカニズムを明らかにした。

また、ディートン教授は「収入と幸福感の関係」についても解明している。その研究結果は、年収が上がるほど幸福感も上昇するが、年収 7 万 5 千ドルを超えると幸福感が鈍くなるというもの。その研究をもとに、アメリカのある企業のCEOが自身の年収を100万ドルから 7 万ドルに引き下げ、従業員の年収を 7 万ドルに引き上げたという、まるでドラマのような話が全米のニュースにもなった。イギリス出身のディートン教授は、1970年代にアメリカで「いかに最適の課税で社会格差をなくすか」というテーマで講演した際、聴衆のまったく関心のない「無表情な凝視に出会った」という。ディートン教授の研究はアメリカを変え、そして世界を変えていくことができるだろうか。

経済・経営・商分類のその他系統