1)細かな知識を要求する問題が増えて難化
地理Bの平均点は、2005年度から70.2⇒65.1⇒58.4点と下がり続けた。2006年度から現行課程での試験となったが、旧課程に比べると、知識を直接問う正攻法的な問題が増えたこと、組合せ解答が増えて解答に時間を要するようになったことが平均点低下の背景である。センター試験の地理Bは、図表を利用し、知識を総合的に活用して論理的に判断させる問題が多いのが特徴であるが、旧課程では、地理的知識がなくとも、一般常識的な知識で判定可能な問題もいくつか含まれていた。現行課程になって、このような「常識問題」が減少し、正確な地理的知識を必要とする問題が多くを占めるようになっている。すなわち、知識が曖昧なままであると、解答を2つくらいまでは絞り込めても、最後の決め手がないため得点が難しくなってしまうのである。ただし、平均点はこれ以上下がることはないと予想される。
2)系統地理的分野の出題が増加
2006年度は、「世界の自然環境と自然災害」「世界の工業」「都市の発展や都市問題」「アフリカの自然と人々の生活」「現代世界の諸課題」「八戸市の地域調査」が出題された。地理Bは、系統地理(自然、農業、鉱工業、村落・都市、交通・貿易、生活行動など)、地誌(市町村規模、国家規模、大陸規模など)、地球的課題(人口・食料問題、都市・居住問題、エネルギー・環境問題、民族・領土問題)の3部で構成され、センター試験の出題分野もこれに準じている。最近は、なるべく多くの分野を網羅的に扱うことを意図して、大問の中に多くの分野の問題をちりばめて出題される傾向にあったが、2006年度は系統地理の工業と都市がそれぞれ大問として出題され、数年前以前のように、特定のテーマに踏み込んだ出題が復活した。地誌の学習は、どちらかといえば暗記に頼る部分が多いが、系統地理の学習は、いろいろな事項を覚えるとともにその背景を理解することが必要とされる部分が多い。したがって、後述するように、内容理解型の学習が必要とされる。また、2005年度は地理Aとの共通問題として「地理の基礎的事項」が出題されたが、2006年度は地理Aでのみ出題され、旧課程と同様に地域調査が地理Aとの共通問題となった。
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